【新華社上海8月13日】中国鋼材現物市場の上げ幅は、いくぶん鈍化し、取引もやや軟調であるものの、鋼材在庫は低空飛行が続いていることで、市場を押し上げる効果がある。鉄鉱石市場は上向き、港湾在庫は小幅に低下した。
鉄鋼情報プラットフォーム「我的鋼鉄」の最新報告では、この1週間、中国鋼材現物価格総合指数の終値は前週比0・95%増の159・02ポイントとなった。鋼材先物市場は一時値を上げてから小幅に値を下げた。これに呼応した形で、鋼材現物市場も上昇から下落に転じた。現物市場の取引は依然として軟調、オフシーズンに入って需要がもともと少ないほか、価格高騰で川下の様子見が高まっていることも一つの原因だと見ている。
報告では、建築構造用鋼材市場には明らかな上昇が見られた。主要市場の異型棒鋼平均価格は前週比69元(1元=約16円)増の1トン当たり4411元となった。最新統計では、7月下旬、重点鉄鋼メーカーの粗鋼の1日当たり生産量は中旬をいくぶん下回り、鋼材在庫は小幅に低下した。市場予想を超えたが、価格を下支えする効果が見込める。
板材市場価格は小幅に値を上げた。熱間圧延板巻き価格は、小幅な動きを維持、主要市場の熱間圧延製品の平均価格は前週比4元増の1トン当たり4313元となった。中厚板価格は小幅に上昇、主要市場の一般炭素中板平均価格は前週比35元増の1トン当たり4441元だった。現在、鉄鋼メーカーは在庫を多く抱えていないことで、価格の下支えを維持、現物市場価格もコスト増に支えられ高止まりを維持した。
鉄鉱石市場は全体的に上昇相場にある。コモディティ情報プラットフォーム「西本新幹線」の最新報告によると、国産鉄鉱石市場では、鉄精粉市場価格は1トン当たり10~20元上昇。鉱山採掘率は小幅に低下、市場供給量は減少、一部のメーカーは小口調達となった。一方、輸入鉄鉱石価格は上昇、8日時点で、品位62%の輸入鉄鉱石価格は1トン当たり69・4ドル(1ドル=約111円)、前週を2・95ドル上回った。全国の主要港湾の輸入鉄鉱石在庫はやや減少した。
秋に入り、爽やかな天気を迎え、建設現場の施工作業は加速し、鋼材市場需要を刺激すると見る分析もある。現在、鉄鋼原材料価格は小幅に上昇、環境対策の強化により、鋼材供給は改善され、在庫は低水準を維持、中国国内鋼材市場は高値圏で推移する見通しだ。
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