【新華社南昌8月3日】中国江西省景徳鎮郊外の山間地帯に位置する庄湾村にこのほど、1機のJH-1無人ヘリが飛んできた。アリババグループ傘下の菜烏網絡(CAINIAO)と北京通用航空江西直昇機有限公司が共同で、初の無人ヘリによる空中大積載重量小包配送テストを終えたのだ。
中国民用航空華東地区管理局は2018年3月、物流大手、順豊エクスプレス傘下の子会社に「無人機航空運行(試験)許可証」を交付し、同社の試験区域内での商用化運行を許可した。電子商取引(EC)大手の京東(JDドットコム)も先日、最新の研究開発によるJDY-800物流無人機の運行を2020年に開始すると発表した。無人配送による空中ネットワークが将来、物流業界の主役となるかもしれない。
北京通用航空江西直昇機の徐大淼総経理は、今回のテストで採用した無人ヘリは最大離陸重量600キロ、最高時速160キロ、高度3千メートルまで上昇可能で、航続時間は4時間、耐風等級は最大7(時速約50~60メードル相当)、離着陸はキー操作一つで取り扱いも簡単だと説明した。
この無人ヘリのもう一つの強みは、離着陸の場所を選ばない点にある。しかも燃料はオクタン価97のガソリンで、比較的高い安定性と経済性、信頼性を備えているため、幅広い応用が見込まれる。無人ヘリの普及と量産で、コストの大幅削減にもつながるという。
菜烏網絡ET物流実験室無人機部門の責任者李聡氏は「今回のテストで、初めて無人機を改造し、機体の両側に2カ所貨物積載空間を設けた。総重量はほぼ100キロ、100個近くの速達小包を積み、総航程9・11キロメートルのテスト飛行を完了した。離着陸に要した時間は合わせて5分を超えなかった」と説明した。
アリババグループの馬雲(ジャック・マー)董事局主席(会長)は今年5月、1千億元(1元=約16円)を追加投資して「中国スマート物流ネットワーク(CSN)」を構築し、社会の物流コスト削減に助力する意向を示した。菜鳥は現在、モノのインターネット(IoT)技術を用いて、現実世界と仮想世界をつなぎ、物流要素のオンライン・リアルタイム処理、スマート調整、自己最適化を図っている。
当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事: