【新華社北京8月2日】2018年に入り、境外上場の中国企業数は大幅に増えている。金融情報サービス会社のWindの統計では、年初以降、中国企業50社が境外上場に成功し、資金調達額は153億4700万ドルにのぼった。うち19社は米国市場に上場、資金調達額は2017年を超えた。資金調達額の最多は動画配信会社の愛奇芸の22億5千万ドルだった。経済参考報が伝えた。
中国香港市場には31社が上場し、資金調達額は99億6千万ドルとすでに昨年通年の水準に迫った。うち小米(シャオミ)の資金調達額は35億4300万ドルで最も多かった。平安好医生と江西銀行の資金調達額はそれぞれ11億1800万ドル、10億9600万ドルに達した。分野別では、インターネットや科学技術の分野に集中した。
大量の中国企業が境外で上場する一方、発行価格を割り込むケースも急増している。Windの統計では、年初以降、香港に上場した企業の約4割に当たる12銘柄は、公開価格を初日から割り込んだ。米国の株式市場に上場した企業の約3割に当たる6銘柄も、公開価格を初日から割り込んだ。
業界筋は、香港地区や米国への上場企業の大幅増はIPO(新規株式公開)効率に大きく関わるとの見方を示した。Windの統計では、年初以降、A株市場のIPOは70社、資金調達額は975億元にとどまった。株式発行審査委員会は年初からこれまでに133社のIPO申請を審査し、69社に許可を与えており、通過率は52%にとどまった。
流通市場への見通しへの懸念が高まっていることも、インターネット企業の上場に拍車をかけた。世界市場、特に米株式市場の科学技術関連銘柄の強気がいつまで続くかには疑問の声もある。Windの統計では、年初以降、ナスダック指数は10・53%上昇し、世界主要市場の先頭に立った。2009年以降、同指数は383・82%上昇。2009年の最低値の1265・52ポイントを基準とすれば、上昇幅は最大で527%に達した。それに加え、フェイスブックやツイッターの株価が相次いで急落したことも、市場の懸念をいっそう高めた。
当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事