【新華社北京8月2日】7月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)と非製造PMIの拡張動向がいくらか鈍ったが、現時点では依然高水準にとどまる。製造業PMIが5カ月連続51以上で推移していることは、経済全体の拡張継続の表れとみられる。上海証券報が伝えた。
中国物流・購買連合会、中国国家統計局サービス業調査センターが7月31日発表したデータによると、7月の製造業PMIは51・2と、前月比で0・3ポイント低下したが、5カ月連続で51以上にとどまる。製造業の大多数は拡張を続け、調査対象の21業界のうち、14業界のPMIは景気が拡大している。
中国国務院発展研究センターの張立群研究員は「7月PMIは小幅に下落したが、引き続き景気判断の節目とされる50を上回り、経済安定成長の勢いは変わらない」と指摘する。
国家統計局サービス業調査センターの趙慶河上級統計士は、PMIには変動があったが、運営がほぼ安定しており、中国経済は全体として拡張の勢いを維持しているとの見解を示した。
非製造業PMIは製造業PMIの動きと一致しており、7月は54と前月比1ポイント低下したが、11カ月連続で54以上にとどまっている。
中国物流・購買連合会の蔡進副会長は、非製造業PMIの分類指数のうち、新規受注指数、雇用指数の回復および販売価格指数の持続的な上昇は、中国経済運営の質、収益の改善を示していると分析した。
製造業と非製造業では、新旧原動力の転換がさらに加速している。データによると、7月の設備製造業PMIは製造業全体を0・8ポイント、ハイテク産業PMIは1・4ポイント上回り、いずれも高水準にある。消費財産業PMIは0・6ポイント高い52・4と、製造業全体を1・2ポイント上回った。
中国物流情報センターの文韜氏によると、設備製造業、ハイテク産業、消費財産業の景気が依然製造業以上で、エネルギー多消費型産業が製造業以下となったのは、イノベーションが産業の成長加速を促していることの表れ。消費財産業の好景気は、現在の消費高度化政策が成果を挙げ、経済に対するけん引力がさらに強まったことの表れという。
データでは、鉄道輸送、空輸、電気通信などのビジネス活動指数が7月、いずれも60以上の好景気を見せ、業務総量は急ピッチで増えている。
「情報消費および郵政業を中心とするネット通販関連業界は活発で、特に雇用けん引の効果は大きい。新興サービス業の経済けん引力はいっそう強まっている」と語るのは中国物流情報センターの武威氏。
サービス業の雇用けん引効果がデータで判明した。7月の非製造業雇用指数は50・2に上昇、2016年12月以来の高水準となった。
モルガン・スタンレー華鑫証券の章俊チーフエコノミストは、雇用は依然、顕著な弾力性を維持しており、かなりの程度、近年の経済構造調整の結果と言えると指摘。サービス業発展の勢いが良好で雇用への寄与度が大きく上がっているとし、雇用の見地から、下半期の政策も大幅調整の必要がないと述べた。
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