【新華社シンガポール７月１３日】洪小勇・駐シンガポール中国大使はこのほど、シンガポールのビジネス界のリーダーや代表１００人余りと交流し、中米経済貿易摩擦などの問題について、中国の立場を明らかにした。
洪小勇氏は、米国が中国製品に追加関税を課すやり方は、世界貿易機関（ＷＴＯ）のルールに深刻な違反であり、典型的な貿易覇権主義の行動でもあると指摘。世界の貿易秩序に大打撃を与え、世界の産業チェーンとバリューチェーンを大きく損ない、世界経済の回復を遅らせると述べた。
また、経済がグローバル化した今、各国の経済貿易関係はすでに「あなたの中に私がいて、私の中にあなたがいる」切っても切れない関係になっており、経済貿易摩擦はいずれの国にとっても利点はなく、さらに一旦ルールが破られると、残るのは強権（による問題解決）だけだと指摘。米国は自国の問題を他国のせいにするのではなく、自国の経済構造から問題を認識し、解決策を見出すべきだと強調した。そして、米国による貿易上の横暴は、他人に損失を与えながら自身の利益にもならない。利益を失うだけでなく道義も失うことになるとの見解を示した。
さらに、中国の正当な利益が損なわれる状況下で、中国は正当防衛で対抗するしかなく、これは保護主義に反対し、経済のグローバル化を促進する世界的な決意と努力の一環であると強調。もし中国が反撃せず、国際社会が自由貿易体制とルールに基づく国際秩序を守るために共に立ち上がらなければ、一国主義は調子に乗り、他国をさらに脅かすだろうとの懸念を示した。そして、最終的に損害を被るのは国際社会共同の利益であり、誰も自国のことだけを考えてはいられないと語った。
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