【新華社北京6月14日】2017年6月12日に初めて発電・送電を開始してから1年、中国北京市南宮生活ごみ焼却場は安定的に稼働しており、生活ごみ処理量は40万トン余り、送電量は1億2千万キロワット時798した。生活ごみはどう処理され、どう利用されているのか。北京環境衛生工程集団有限公司(北京環衛集団)はこのほど、南宮生活ごみ焼却場に市民を招待し、ごみ焼却発電施設を間近で見る機会を設けた。
同焼却場は北京市大興区南大紅門村にあり、北京南部で初の生活ごみ焼却処理施設だ。1日に千トンの生活ごみを処理できるよう設計されている。ここ1年間のごみ焼却場から送配電企業の国家電網(ステートグリッド)への送電量は1億2千万キロワット時で、3人家族の年間消費電力量を約3千キロワット時とすると、4万世帯の年間消費電力量をまかなうことができる計算になる。
市民が混合ごみを居住区のごみ箱に捨てると、まず清掃スタッフがそれをごみ収集車に積み込む。収集されたごみは北京環衛集団の馬家楼分別ステーションと小武基分別ステーションに運ばれ、そこで機械化された方法で集中分別される。
風力分別、回転ドラム式分別、磁石選別などの自動処理プロセスを経て、混合ごみは可燃物、有機物、再生可能資源の3種類に分けられる。このうち可燃物はごみ焼却場に運ばれて焼却・発電が行われ、有機物は細菌肥料工場に送られて堆肥処理が行われる。金属くずや廃プラスチックなどの再生可能資源は資源化利用される。焼却後に発生したスラグはごみ埋め立て場に運ばれて再利用され、燃焼に伴い発生した飛灰(排ガスに含まれるばいじん)は資格を持つ専門業者が処理する。 南宮焼却発電所にあるごみ搬入スペースでは、コンテナ式ごみ収集車がゆっくりと乗り入れ、ごみ集積庫のドアが上がるとごみが投入される。その後発酵を経て、集積庫内のごみは巨大なごみクレーンで焼却炉内に移され焼却される。そして、焼却に伴い発生した熱エネルギーを利用して発電を行い、電力は電力網に送られる。
焼却場の中央制御室では、巨大なディスプレーがリアルタイムに動画やデータを表示しており、工場の全設備の稼働状況が一目瞭然だ。 同集団は北京市の約60%の生活ごみの処理業務を請け負っており、「第13次五カ年規画(2016~2020年)」期間中に、埋め立て場、浸出水処理場、ごみ焼却場のプロセスを改善する予定だ。各循環経済産業パークで、さまざまな種類のごみ処理におけるプロセス連携、エネルギー相補、統一的監督・管理を実現し、最終的に生活ごみの減量化、資源化、無害化の目標を達成する。(記者/関桂峰)
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