【新華社北京6月13日】国際的シンクタンク「中国&グローバル化研究センター」(CCG)はこのほど、社会科学文献出版社、西南財経大学発展研究院と共同で「中国国際移民報告(2018)」を発表した。報告によると、中国は移民送出国から管理方式とメカニズムが絶えず進歩する国際移民の移住先の国になりつつあり、「中国に来て夢を追う」外国人数が増加傾向をみせているという。また、「一帯一路」(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)沿線国は、中国人の重要な移民先となっている。
「中国国際移民報告(2018)」は4つの部分から構成されている。同報告の編集長でCCG理事長兼主任の王輝耀氏によると、世界の移民発展の新動向に伴い、北米、欧州、ペルシア湾 、アジア太平洋地域、ラテンアメリカという5大国際移民システム構図が形成されているという。改革開放以降、中国の社会・経済の環境改善につれ、特に人材強国戦略の実施、海外高度人材誘致計画・政策の打ち出しは、高級人材の海外からの帰国や来中面で大きな効果が上がっている。様々な人材プログラムの実施に決定的な意義を果たしたのは、中国の出入国制度の絶え間ない模索と革新であるとされている。
世界銀行の2017年の大まかなデータによると、中国は2016年、世界五位の海外送金の送出国となり、2年連続で上位五位に入った。これは中国が移民送出国と送金先国であるばかりでなく、移住先の国となりつつあることを示すものだ。
報告によると、中国人の移住先となった上位20カ国には「一帯一路」沿線7カ国があり、それぞれシンガポール(44万8600人)、バングラデシュ(17万7800人)、タイ(10万300人)、インドネシア(7万300人)、ロシア(5万6200人)、フィリピン(3万6千人)、ミャンマー(3万3700人)となっている。
報告によると、現段階で中国の外交には大きな進展があり、政府の出先機関と随行する派遣員も増えている。また、グローバル化の進展により中国がますます大きな役割を果たし、海外に進出する中国企業と他の関連機関も急ピッチで増えている。中国対外請負業者商会のデータでは、海外に派遣された中国の移民労働者は2016年、約200万人に達し、その90%はアジアとアフリカに集中、大部分は「一帯一路」沿線国が占めている。
報告は、「一帯一路」構想の展開をきっかけに、地域的な国際移民管理の協力メカニズムを構築するよう提案している。
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