【新華社ミンスク6月10日】独立国家共同体(CIS)執行委員会のレベジェフ委員長はこのほど、新華社の取材を受け、CISと上海協力機構(SCO)は、加盟各国の安全保障と安定の維持、社会と経済の持続的発展の促進の面で共通点が多いと指摘。SCO加盟国元首理事会第18回会議(青島サミット)を通じて、双方の安全保障と経済面での協力が更に進むことを期待すると述べた。
レベジェフ氏は、SCO事務局とCIS執行委員会が2015年に調印した了解覚書が協力の基礎で、安全保障、経済、人文交流分野での協力が同覚書の規定する優先協力事項と指摘。CISは青島サミットの期間中に、両者の各専門機関が安全保障協力を強化し、CIS各国の関連プロジェクトが中国の「一帯一路」構想と連携を強めるように協議が一層進展することを強く期待していると表明した。 CISとSCOの安全保障分野での協力強化の余地は大きいと考えるレベジェフ氏は、安全保障や当面の脅威とリスクへの対応の面でSCOと引き続き協力を強化する意向を示した。その上で、CISテロ対策センター、集団安全保障条約機構(CSTO)事務局とSCO地域テロ対策機構がこのほど、モスクワで、新たな協力覚書に調印し、テロや過激派への対策で協力を強化し、情報交換を密にして新たなリスクや脅威に対応することで合意したと明らかにした。
経済協力については、世界市場での競争が日増しに激しくなっている状況で、SCOとCISが調和を取りながら行動し、かつ発展的なウィンウィン(互恵)プロジェクトを進め、経済貿易関係を発展させ、地域・国境協力を拡大することは重要な意義があると表明。最近急速に発展しているオンラインビジネスやサービス貿易での協力も潜在的可能性が非常に大きいと強調した。
レベジェフ氏は、中国の「一帯一路」共同建設の構想は、CIS、中でも中央アジアの国にとって、中国との関係発展の新たな原動力となっており、ウィンウィンの実務協力の拡大と発展の機会をもたらすと指摘。同構想の実施は、各国の持続可能な発展を促進し、各民族間の距離を縮め、各国の友好関係を強化、各国の文化交流を促すのに役立つと表明した。
また、レベジェフ氏は、CISとSCOは教育、文化、科学、体育、観光、青年交流などの分野でも広範囲の協力の機会があるとの認識を示した。 レベジェフ氏は、CISとSCOが共に強権政治に反対し、公正な国際政治経済システムの構築を主張しており、他国への内政干渉にも反対していると強調。両者間の協力は、互いに尊重し、平等で、誠実な交流と相互の思いやりの基礎の上で行うと語った。
レベジェフ氏はさらに、青島サミットで、現在の多極化する世界を支える一つとしてSCOの役割が再認識され、、依然として緊張する昨今の世界情勢において、SCOが提唱する「上海精神」が特に重要になるとの認識を示した。
当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事
【SCO青島サミット】習近平主席、ベラルーシのルカシェンコ大統領と会見
【SCO青島サミット】習近平主席、SCO銀行連合体に特別貸付枠創設を発表
【SCO青島サミット】習近平主席、サミット元首共同記者会見で談話発表