【新華社北京6月6日】世界銀行がこのほど発表した報告書「China Economic Update」は、中国の経済活動は強靭(きょうじん)さを維持しており、GDP(国内総生産)は2017年が前年比6・9%増、2018年第1四半期(1~3月)が前年同期比6・8%増となり、消費は引き続き経済成長をけん引していると述べた。また、2018年通年の成長率は6・5%に、2019~20年に6・3%に低下すると予測した。
報告書は次のように指摘した。中国経済の輸入への依存度の低下に伴い、経常収支が減少し続けている。2017年の経常黒字額対GDP比は1・3%に落ち込み、2018年第1四半期に小幅な赤字が出た。2017年、中国の資本移動はよりバランスの取れたものになった。
報告書はまた、金融引締めや監督管理の厳格化による効果が出始めたと述べ、次のように指摘した。2017年の企業債務規模はGDPの160%以下で安定して推移した。金融機関の資産管理業務を規範化する新しい規則の発表などの新たな措置は、金融の脆弱(ぜいじゃく)性問題を解決する政府の決意を示した。
中国の財政政策について報告書は、2017年の財政政策の緩和により、地方政府の資本支出は強気な伸びを見せたと指摘。一方、計画中の2018年の国全体の財政赤字は2017年とほぼ同じ規模だが、公共プロジェクトの予算外借り入れに対する規制策のより厳格な実施が、全般の財政緊縮を招く可能性があるとの見方を示した。
中国の投資状況について報告書は、国際基準で評価すれば、中国の投資のレベルと伸び率は依然として高いと述べ、中国が投資面で直面する主な課題は伸びのスピードではなく、配置の効率だという。
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