【新華社北京6月1日】40年前の緑や藍、黒、灰色といった単調な色彩から、パンタロン、ドルマンスリーブの全国的な流行を経て、今や同じ格好をしている人を探すのが難しい時代となった。中国の改革開放40年における服装の変化は、各年代の中国人の体に記された服装の発展史である。
中国で改革開放の大きな幕が開いた1978年、思想の解放が直接的に現れたのは服装だった。中国人はついに「緑、藍、黒、灰色」の時代から抜け出した。
外国文化や中国香港、中国台湾のファッションが急速に流入し、若い世代は最新のトレンド情報に触れるようになった。「幸子頭」(山口百恵主演のドラマ「赤い疑惑」の主人公・大島幸子の髪型を模したもの)や「慧芳服」(空前の高視聴率を記録した中国のテレビドラマ「渇望」の主人公・劉慧芳の服装を模したもの)など、映画やテレビドラマのスターの服装やヘアスタイルを大勢の中国人がまねた。1984年に「街に赤いスカートが流行」という映画が上映されたに連れて、中国人の女性たちは、単一的なファッションから解放され、各自に合った色やスタイルを追求し始めた。
服飾文化を研究する北京服装学院の王子怡副教授によると、20世紀90年代に中国人の生活は小康(ややゆとりのある状態)へと向かい始め、思想や観念がより開放的になったという。人々は服装に個性や多彩な変化を求め、1つのスタイルや色でファッションのトレンドを概括するのが難しくなり、個性の強調や流行を追いかけないこと自体も一種のファッションになったという。
21世紀に入ると、世界の服装芸術に中国的要素が増え始め、「中国風」が世界のデザイン業界を席巻するようになった。唐装(チャイナスーツ)やチャイナドレスが世界で人気を集め、2008年の北京五輪では青花瓷(染め付けの陶磁器)、祥雲、刺繍など大量の中国的要素が五輪のユニホームに採用され、全世界から注目を浴びた。
王副教授は、この40年間における中国人の服装の変化は社会発展の鏡であり、改革開放が経済や社会、思想などさまざまな方面にもたらした大きな変化を映し出していると語った。
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