【新華社鄭州5月11日】中国河南省許昌市霊井鎮の「許昌人」遺跡からの出土品に骨角の軟質ハンマー7点が含まれていたことが、考古学者の研究で新たに分かった。中国で発見された骨角道具としては最も古く、約11万5千年前のものとみられる。
河南省文物考古研究院や山東大学、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所、フランス国立科学研究センターが協力して研究を行い、これらの骨角器を発見した。研究成果はこのほど、国際科学雑誌「プロスワン」に掲載された。新たに発見した骨角器7点のうち、6点は草食動物の割れた長骨、1点は鹿の角で作られていた。 同研究の責任者で河南省文物考古研究院の研究員、山東大学特任教授の李占揚氏によると、骨角軟質ハンマーは主に、石器の製作や修理に使用されていたという。骨角の道具が現れるまで、石器は一般的に、石と石をぶつけ合う原始的な方法で製造されていた。骨角軟質ハンマーを使うことで石器の刃がより整い、石器の利用率が向上した。
李氏は「今回の『許昌人』遺跡での骨角軟質ハンマーの発見と研究は、中国には旧石器時代中期の文化が欠けているという長期にわたる見解に一石を投じた」と指摘した。 「許昌人」遺跡は、中国の旧石器時代中期の重要な遺跡で、2005年の発見以来、10万年前の古人類の頭蓋骨の化石や関連資料が相次いで出土している。
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