【新華社北京5月10日】サービス業の発展の質やレベルの向上は、国民の生活を保障・改善する重要な手段であり、現代経済システム作りの重要な支柱となり、新旧原動力の転換、安定成長や雇用の安定化に対する貢献度も日増しに重要となってきている。中国国家発展改革委員会(発改委)などの部門はこのほど、サービス業の総合的改革試験状況について湖南などの地域で調査・研究を行った。今後、サービス業の改革を更に加速し、独占状態が次第に解消され、開放度が拡大するなど、サービス業の発展環境改善が望まれる。経済参考報が伝えた。
中国国家統計局のデータでは、今年第1四半期、中国のサービス業は安定的で速やかな成長を維持し、新たな経済と新たな原動力が加速し発展しており、経済構造の継続的な転換・高度化が続き、サービス業は好調な滑り出しをみせている。
サービス業の第1四半期の増加値(付加価値)は、前年同期比7・5%増の11兆元(1元=約17円)、伸び率では第一次産業を4・3ポイント、第二次産業を1・2ポイント上回り、引き続き国民経済の成長をリードしている。サービス業の増加値の対GDP(国内総生産)比率は、昨年同期の56・3%から56・6%まで拡大し、第二次産業を17・6ポイント上回った。国民経済の成長に対する貢献度は61・6%で第二次産業を25・5ポイント上回り、サービス業は引き続き、国民経済の第一次産業と経済成長に大きな役割を発揮している。
また、サービス業の新たな原動力が急成長し、構造転換・高度化が続いている。現代振興サービス業のサービス業成長に対する貢献度は52・9%となり、前年同期を18・5ポイント、前年通年を12・7ポイント上回った。
だが、業界の専門家は、サービス業の発展を阻むハードルもいまだ少なくないと指摘し、サービス業には依然として行政による独占や市場独占があり、これは中国の市場化改革行程とは不一致であることから、サービス業の市場開放を重点とし、市場経済体制およびサービス業市場を整える面で、政策や体制の調整を行う必要があるという。
この状況に対し、湖北、江蘇などの省や市もサービス業の改革推進に関する政策を次々に打ち出した。湖北省はこのほど、サービス業の発展加速に関する意見を発表し、発展のアンバランスや不十分などの問題に関わる関連措置を講じる。2022年までに全省のサービス業の増加値を2015年の倍に増やし、サービス業の増加値の対GDP比を2017年の45・2%から50%まで拡大、サービス業全体に占める現代サービス業の比率を70%超とする目標を掲げている。
発改委の林念修副主任によると、サービス業の発展に関するトップダウン設計を研究し、新時代・新要求に適合しないサービス業の法律・法規や政策・文書を廃止し、サービス業発展の政策的備蓄を強化するという。今後、改革の深化に力を注ぎ、サービス業の発展環境の合理化を図る考えだ。
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