【新華社石家荘4月29日】中国河北省南和県の郝橋鎮東薛屯村でこのほど、漢方薬材を採掘中の村民が、400キロ余りの古銭が詰まった大きなかめを発見した。地元の文化財部門の鑑定では、古銭は主に宋銭(宋代に鋳造された銅銭)で、漢代や唐代、元代のものも含まれていた。元代末期から明代初期(14世紀中頃~15世紀初め)に地中に埋められたものだという。
発見された古銭は保存状態が良く刻印の文字も鮮明だった。多くは北宋と南宋時期の銅銭で、太平通宝、大観通宝など20種類余りに及ぶ。
地元の年配者によると、同地では1950年代にダムが建設されたことがあり、今回と同様に古銭が詰まった大きなかめが掘り出されたことがあるという。今回は村民が機械で天花粉( カラスウリの根)と呼ばれる漢方薬材を掘っていた際、カラスウリの根が地下約90センチの場所でかめに巻き付いていたため発見された。
同省邢台市文物管理所の李軍副処長によると、これらの古銭は元代末期から明代初期にかけ、当時の金持ちが不測の事態に備えて埋めた可能性が高いという。文献によると、宋銭は元代でも流通しており、民間の一部では宋以前の唐代や金代の貨幣も流通していた。今回の発見は、古銭の変遷と流通の研究にとって高い価値があり、当時の一部地域での経済発展の度合いを異なる角度から反映するものだという。
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