3月21日は18回目の「世界睡眠デー」。中国医師協会睡眠医学専門委員会はこのほど、世界の睡眠状況と睡眠への認知に関する最新の調査データ報告を発表した。「90後(1990年代生まれ)」のうち、「睡眠時間が足りていない」と感じている人は6割を上回り、「早起きの都市」トップは北京であることが、報告から明らかになった。北京晩報が伝えた。
中国の「90後」の若者たちの睡眠指数に関する研究によると、彼らはいずれも「何度も寝返りを打ちながらようやく眠りにつく」という睡眠不足の状態であることが明らかになった。なかでも「無理やり睡眠」は29.6%、「イライラ睡眠」は33.3%、「不眠」は12.2%、「安らかで心地良い睡眠」は19.4%で、「ぐっすりとした睡眠」にいたってはわずか5.1%だった。「90後」の平均睡眠時間は7.5時間と、健康的な睡眠時間を下回っており、6割以上が「睡眠時間が足りていない」と感じていた。眠りにつくまでに要する時間に関する調査では、「ベッドに入って眠りにつくまで30分以上かかる」が30.9%、0.9%が「睡眠薬の助けを借りてようやく眠りにつくことができる」としている。
研究グループは「90後」の睡眠・休息の習慣についても調査を実施した。これによると、「遅寝遅起き」の習慣がある人は31.1%、「遅寝早起き」は30.9%、「早寝早起き」の生活を維持できている人は17.5%にとどまった。また、「自然に目覚めることができる」人はわずか28.2%で、「毎朝、目覚まし時計に起こしてもらうか、周囲が賑やかになることで目が覚める」と答えた人は61.9%を占めた。
中国の「90後」についていえば、最も早く寝る都市は上海で、最も遅くまで寝ている都市は深センだった。最も早く起きる都市は北京で、最も遅くまで起きている都市は珠海。職業別に見ると、不眠に最も陥りやすいのはプログラマーで16%を占め、ブルーカラー、販売員、コンサルタントがこれに続いた。新興職業である淘宝ショップのオーナーやネット有名人の睡眠状況も、良好とは言えず、ショップオーナーは第5位、ネット有名人は第6位だった。
また睡眠医学に関する最新の重大研究成果報告も同時に発表され、陸林院士の研究課題チームは、「睡眠障害があると自覚している高齢者の中で、うつ病が発生するリスクが明らかに増加している。また、睡眠障害が続いていることが、高齢者のうつ病発生、再発、症状悪化に拍車をかけている。反対に、うつ症状がある高齢者に睡眠障害が起こったり、悪化するリスクも高まっている。さらに睡眠は認知症予防の重要な鍵を握っていることも明らかになった。睡眠障害は、アルツハイマー型認知症の発生リスクを高める可能性がある。十分な睡眠は、脳の保護および老人性認知症の発生リスク低下に役立つ」ことを明らかにしている。
(人民網日本語版)
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