【新華社ロンドン1月28日】中国の劉暁明駐英大使はこのほど、英国の「欧州連合(EU)離脱」が中英関係の発展にもたらすチャンスは挑戦に勝るとの見方を示した。
劉氏は、メイ英首相が31日から2日にかけて中国を公式訪問し、今年最初の首脳会談を行うにあたり、駐英中国メディアの合同取材に応じた。 劉氏は、英国のEU離脱と中英関係の発展について「英国のEU離脱は英国民が国民投票を通して下した選択であり、我々はそれを十分尊重する。英国と欧州の双方が第二段階の交渉を順調に進め、最終的にウィンウィンな合意に達することを願う。英国のEU離脱が中英関係の発展にもたらすチャンスは挑戦に勝ると信じる」と述べた。
劉氏によると、両国はまず、政治面でより多くの「戦略的チャンス」を得られると語る。英国はEU離脱を決めた国民投票以降に「グローバルな英国」戦略を打ち出し、現在の同盟国との関係を維持すると同時に、他の地域にも目を向ける。メイ政権は、日増しに高まる中国の国際的地位と影響力を重視し、中国とのグローバルパートナーシップを深めると何度も強調する。劉氏は、中英関係の戦略性は今後さらに高まるとの認識を示す。
2つ目のチャンスとして、劉氏は経済貿易の面での「発展のチャンス」を挙げ、英国はEU離脱後、対外協力の発展においてより多くの自主権を取り戻すと語る。中国と英国は中国の「一帯一路」構想、インフラ建設、人民元の国際化、グリーン金融、テクノロジー革新などの分野の協力において、より多くのチャンスに恵まれるという。
3つ目に国際事務の面での「協力のチャンス」を挙げた劉氏は、EU離脱後の英国は、国連安全保障理事会などの重要な国際組織において大国の影響力を発揮することをより重視するとの見方を示す。中国と英国は、グローバルガバナンス、気候変動、自由貿易、テロ対策などの問題において、より多くの共通認識を持つようになり、双方は今後、グローバルな視点を広げ、国際協力をさらに進めるだろうと語る。
劉氏によれば、英国のEU離脱交渉の進展に存在する不確定性が、両国関係の発展にある程度の「挑戦」をもたらす可能性はあるという。ただ両国関係の堅固な基盤や備え持つ原動力、豊な将来性は変わらないと語る。劉氏は中英関係の未来に対して十分な自信を持っており、中国の在英大使館・領事館は英国のEU離脱が両国の協力にもたらす影響に引き続き注目し、中国企業がチャンスをつかみ、リスクを回避するよう指導し、両国の各分野での実務協力を引き続き深めていくとの考えを示した。
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