【新華社北京1月26日】「南水北調」(水不足解消のため 中国南方地域の水を北方地域に送りこむプロジェクト)を通じて中国南方地域から流れた水と雨期の豊富な降水量によって、北京に位置する密雲水庫(ダム)の貯水量は2000年以降初めて20億立方メートルを超えた。日々増える水量と清潔な貯水池の環境が鳥類たちを引き寄せている。先日この密雲水庫の地域で、水庫の作業員が世界的にも稀少な鳥であるナベコウの姿をカメラに収めることに成功した。
ナベコウは世界にわずか2000羽程度しかいない稀少な鳥である。生態環境を反映する重要な生物の一種とされており、「鳥の中のパンダ」とも呼ばれている。
北京市野生動物救護中心の担当者によると、ナベコウの生息環境は比較的原始的であり、これは密雲水庫の環境が順調に回復しつつある証拠であると語っている。
ここ数年、密雲水庫では上流河川の生態系整備や、保護区の生態系回復、水界生態環境の持続的な改善、湿地面積の増加などがあり、次第に多くの鳥類を引き付けるようになってきている。
北京市野生動物救護中心の紀建偉副主任によると、房山がナベコウの北京における重要な越冬や繁殖のための飛来地であり、十渡地区のナベコウの生息数はこれまで概ね安定していたが、最近では緩やかに増加しているという。
十渡地区に生息するナベコウの群れが無事に越冬できるように、2017年12月より、北京市野生動物救護中心と房山区園林緑化局、十渡鎮政府が協力して同地区での野外給餌作業も始まっている。
(※ ナベコウは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト「LC(低危惧種)」に相当し、日本での「絶滅危惧種」の定義には含まれないので、「絶滅の危機に瀕している」などの表現は避けました)
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