【新華社北京１月１２日】中国工業情報化部（工信部）によると、このほど、中国は２０１８年～２０２０年に「『インターネット＋先進製造業』の深化とインダストリアル・インターネットの発展に関する指導的意見」などの指導的文書を踏まえ、インダストリアル・インターネットの整備や拡大、応用を加速させる方針である。経済参考報が伝えた。
２０１８年より、中国は工業企業の内部ネット改造やアップグレードを推し進める上で、工業分野でＩＰｖ６や狭帯域ＩｏＴ(ＮＢ－ＩｏＴ)、ＳＤＮ、５Ｇなどの先端技術を段階的に展開し、成熟したインダストリアル・インターネットのしっかりとした応用や生産体系の形成を目指す。
工信部が明らかにしたところでは、中国は２０２０年をめどに、インダストリアル・インターネットのプラットホームシステムを基本的に形成し、１０前後の業界や分野にまたがり、企業のデジタル化やネットワーク化、スマート化の生産を支える企業レベルのプラットホームを築き上げる見込みだ。
情報では、中国はまず自動車や航空宇宙、石油化学、機械製造、電子部品などの企業でインダストリアル・インターネットのネットワークのアップグレードや技術運用を拡大する。業界関係者は、インダストリアル・インターネット技術が急速に運用されれば、上記の産業は順調にスマート生産の時代に突入するとの認識を示した。 国務院は２０１７年末に同「意見」を発表し、中国インダストリアル・インターネットの革新発展力や技術産業体系、融合的な応用を国際先端水準にまでもっていく方針を打ち出している。
注意すべきは、国務院弁公庁が広東省や深圳市の経済情報化部門と共同で、インダストリアル・インターネットのプラットホーム構築をめぐり、華為（ファーウェイ）、騰訊（テンセント）、華製智能（ＨＵＡＺＨＩ ＩＭＴ）などの企業で実地調査を行い、関連する企業のシーンやデータ、製品、アルゴリズム、サービスなどの分野におけるインダストリアル・インターネット技術のイノベーションや応用を視察した。 ２０１２年にインダストリアル・インターネットのコンセプトを先行して打ち出した米ゼネラルエレクトリック（ＧＥ）は「インダストリアル・インターネットは今後、世界経済の４６％にあたる約３２兆３０００億ドル分に影響する見込みだ」と予測した。インダストリアル・インターネットは中国で同様に大きな市場に恵まれている。工信部と関連する権威機関の見通しでは、中国インダストリアル・インターネットはこの先の２０年、少なくとも３兆ドル前後のＧＤＰ増加分をもたらし、製造業の高度化や持続的な経済成長に原動力を注入することになる。
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