新華網北京10月12日(記者/銭錚、馮武勇、劉秀玲、胡若愚)日本第3位の鉄鋼メーカー、神戸製鋼所の不正問題が明らかとなり、自動車、航空機、軍事工業、新幹線など多くの分野のメーカーに波紋を及んでいる。
この「超大手鉄鋼メーカー」の問題が明らかにされる前から、日本の製造業を代表する企業の規則違反、偽装、隠蔽、虚偽報告などのスキャンダルが近年相次いでいる。「メードインジャパン」の輝きが色あせる背後には、日本の企業文化、または社会の風紀におけるマイナスの変化が浮き彫りとなってきている。
日本拓殖大学経済学部の朱炎教授は、日本企業の近年のスキャンダルの多くが、組織的な関与、企業ぐるみの隠蔽によるもので、企業の内外監督メカニズム、是正・賞罰メカニズムに欠けることを物語っていると、指摘した。企業管理層は、コスト削減のために、提携先とインサイダー取引を行い、製品の品質に対する長期的監督が欠如し、原材料や部品のサプライヤーに値下げようと圧力をかける一方で、サプライヤーもほぼ同じ圧力のために、品質管理を怠けている。一部の老舗企業には、まぐれを期待する心理が存在しており、製品の品質が低下しても、これまでに企業が蓄積してきた評判を持って、問題を制御可能な範囲に抑えられると考えていたのである。
日本は伝統的に「恥の文化」であると言われる。しかし、近年日本社会に蔓延する「隠蔽の文化」や「改ざんの文化」は、もはや「恥の文化」を勝ち取ったことから、虚偽、偽装に対する社会全体の「恥」という感覚が急速に低下する状況を招いている。こうした隠れた腐敗は、今、政治領域だけではなく、経済、社会などその他の分野まで浸透しつつあるのである。
(新華社より)
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