改革開放から30年以上に渡り、中国は世界の人気投資先になっていった。一部の統計データによると、中国の外資導入額は計1兆8000億ドル以上となっている。
海外企業の殺到により、多くの雇用と税収が生まれ、さらに経済発展、産業アップグレード、技術の進歩が促された。海外企業は中国国民経済の重要な構成部分になっている。
海外企業の進出に伴い、中国の経営環境と投資環境も改善が続いている。
外資が目にできる経営環境の改善
中国の経営環境には、どのような変化が生じたのだろうか。中国で長年事業展開している海外企業には、その発言権がある。
中国の改革開放後、初めて中国で企業を設立したグローバル企業のシーメンスは、中国の改革開放に自ら参与した。シーメンス大中華圏担当プレジデントは「中国の経営環境の改善、経営ルールの規範化、経営管理の強化が続いている」と話した。
米ベーカー&マッケンジー法律事務所北京代表所首席代表の賈殿安氏は「政策について、政府は一連の調整により外資の中国進出条件の緩和を続けている。特にサービス業と製造業の市場進出条件を引き下げ、一部分野の外資の持株比率の制限を緩めた。外資は中国で事業展開しやすくなった」と指摘した。
「他にも法治環境もより規範的 透明 公平になった。企業秘密や知的財産権の保護意識も高まり続けている。これらは海外企業の対中投資に、より便利で信頼できる条件をもたらした」
ベーカー&マッケンジーは1993年に北京に事務所を構え、2015年には北京市奮迅弁護士事務所と上海自由貿易区で共同事務所を設立し、共同経営している。
ネスレは中国人消費者によく知られている外資ブランドで、中国で30年間経営している。関連法の整備と健全化に伴い、主管部門のビジネスや税務などの事務効率が大幅に上がり、サービス精神が強化されている。監督管理部門がより専門的になり、法に基づき手続きを行い、問題を公平かつ公正に処理している。これはネスレの「実体験」だ。
世界銀行が発表した今年の世界経営環境報告書によると、中国の経営環境は78位で昨年より上昇した。うち中国の経営の利便性は3年間で順位を18位上げている(毎年6位のペース)。スイスの国際経営開発研究所が発表した今年の世界競争力報告書でも、中国の経済パフォーマンス、政府の効率、経営効率の得点が大きく上がった。
近年、海外企業が中国市場から撤退というニュースが時おり伝わり、「外資中国撤退」の懸念が生まれている。中国市場の海外企業への魅力は本当に「低下」したのだろうか。答えは当然ながら、ノーだ。
インテル中国区法律顧問の王洪彬氏は「中国の今日の政策環境、革新的な雰囲気、文化及び革新の活力はいずれも非常に良好で、これは世界のその他の国や地域とは比べ物にならないほどだ。『中国製造2025』や人工知能などの戦略計画の実施、『大衆創業、万衆革新』という雰囲気の醸成、『インターネット+』など一連の政策が、各業界の飛躍的発展の活力を引き出している」と指摘した。
(チャイナネット)
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