計画によれば、中国の全国統一炭素排出権取引市場が今年の7月、正式に始動する。現在、準備作業がラストスパートの段階に入っている。関心を集めている全国炭素排出権の割り当て総量と割り当て計画はすでに批准されている。その登録システム、取引システム等公共基盤施設の建設も現在推進中であり、各地が受け入れを競っており、4月初めには決定される見込みである。
「第71回国連大気変化と持続可能な発展ハイレベル会合」が3月23日、ニューヨーク国連本部で開かれた。中国の劉結一国連常駐代表は会議で「中国は国際社会と共に『パリ協定』を遵守し、持続可能な発展を目指す。我が国の二酸化炭素の排出量は2030年頃ピークに達する。またできるだけ早くこのピークに達する。2030年の国内エネルギー消費原単位の二酸化炭素排出は2005年より60%から65%減少することを目指す」と述べた。
中央財経大学金融学院の賀強教授は、「登録システムや取引システム、精算システムは国家のCO2排出権市場の重要な公共基盤施設であり、2017年に全国炭素排出権取引システムを計画通りに始動させることは欠くべからざることであるのみならず、我が国統一CO2排出権市場の未来の持続的な安定運営にとっても非常に重要である。このため、その計画と建設は特に重視されるべきだ」と指摘した。
統一計画の下、地域による建設やシステム間の独立性と互換性を確保すること、また同時に規範の規準、連携運営、将来の管理の統一化と集中化を保障することを建議したい」と賀強教授は述べた。
国家主管部門が最近開いた「2017年全国発展改革システム 気候変化に応じた対応、電話テレビ会議」では、「初期の枠組み計画、基本規則に基づいて、全国CO2排出権市場を始動させるという目標の達成のために、法律 法規及び付帯する政策の制定を推進し、健全な炭素排出権取引市場の管理体制を立ち上げ、全国炭素排出量取引システムと登録システムを構築し、条件の比較的いい業界を選んで先に全国炭素排出権取引市場の参加者とするよう努めるべきだ」という政府方針が示された。
北京理工大学エネルギー環境政策研究センターの王科副教授は、「2017―2020年の全国CO2排出権市場の主要な目標は、市場メカニズムの構築であり、先ず全国市場を始動させることが重要だ。価格決定の機能、資源配置の機能の実現、省エネルギー排出削減効果の発揮にはまだ時間を要するだろう」と語った。
全国CO2排出権市場始動時の価格の年平均レベルは30-40元/トンで、第一期の約束履行期間内のCO2排出割り当ては、現物で約2億トンから5億トン、取引額で約60億元から100億元、楽観的な状況下で200億元までと予想される。その後は、もしCO2排出権市場のカバーする業界が八大業界以外にも拡大し、参入企業のエネルギー消費の条件値も低くなり、多種にわたるCO2金融商品を市場に入れる場合、全国CO2排出権市場の取引額は千億元単位の規模に達する可能性がある。
(チャイナネット)
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