(写真はネットより)
新華網北京3月14日(劉秀玲)日本の安倍首相は10日、南スーダンで平和維持(PKO)活動を実施する日本の自衛隊を現地でのインフラ建設支援などの任務が一段落したという理由で、撤収すると発表した。
この曖昧な理由を野党は受け入れることができない。安倍首相は終始、「積極的平和主義」を吹聴し、日本の「国際貢献」を追求してきた。昨年11月、安倍首相は駐南スーダン陸上自衛隊に駆けつけ警護などの新しい任務を付与した。野党が安全を理由に、自衛隊の撤収を要求した時に、安倍政権は全く無関心だった。この時点で、突然の撤収宣言の背後に隠された動機が疑問視されている。
ある民進党議員は、安倍首相はこの機会に乗じて公共の場での視線を他に移し、有権者の「安倍晋三小学校」や「国有地売却問題」への注意をそらし、安倍内閣の支持率を維持したいと考えていると指摘した。
【何故、突然撤収するのか】
自衛隊の南スーダンでのPKO活動は本来であれば2016年11月が活動期限だが、当時、安倍政権は自衛隊撤収の意向は示しておらず、同月に自衛隊に新任務を付与した。
ある自衛隊高官は『毎日新聞』の取材に対し、この時期を選んで自衛隊を撤収するのは、「情勢が悪化してから(最も人手が必要なときに)撤収すれば、日本は国際社会に批判され、自衛隊の安全も保障し難いためだ。」と説明した。
最大野党の民進党、山井和則国会対策委員長は、自衛隊の撤収と安倍夫妻による森友学園への国土地売却問題を関連付け、この時期の自衛隊撤収宣言は「(安倍政権)が森友学園の一件を隠蔽するためではないかと疑わずにはいられない。」と語った。
【支持率を懸念】
安倍首相は撤退理由で安全問題に一言も触れていないが、リスク回避の意図は十分に明白だ。ある防衛省幹部は自衛隊に死者が出た場合に、「政権は貴重な国民の信頼を瞬時に失う恐れがある」と内情を明らかにした。
日本の法政大学の趙宏偉教授は、安倍首相の海外派兵の目的はPKOではなく、日本が米国に追随し、一丸となって戦闘する姿勢を米国に示し、米国が日本を重視するように働きかけることだと指摘する。
日本共同通信社が12日に公表した最新の民意調査結果によると、森友学園の「地価問題」事件の発生後、安倍内閣の支持率は前月比で6ポイント減少し、86.5%の国民が森友学園がタダ同然で国有地を取得したことは「不当」だと答えた。
民意調査の結果から、安倍内閣の支持率は55.7%まで低下し、不支持率が約3ポイント増加して、30.7%に至った。74.6%の国民が森友学園の籠池泰典理事長は国会で参考人質疑に応じ、真相を明らかにするべきだと答えた。
(新華社より)
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