日本は難病患者の精神面の配慮を重視している。地方自治体と非政府組織の取り組みにより、「難病カフェ」と呼ばれる施設が、日本で広く好評を博している。難病患者はそこで苦しみを打ち上げ、心の支えを見つけることができ、健康状態も好転する。
福岡の繁華街にある格調高いカフェで、数人の難病患者が集まり、自分たちで手作りしたコーヒーやお茶を飲み、自分たちにしか分からない悩みを打ち明ける。現在は福岡県難病相談支援センターの職員も参加している。うち30代の女性は中枢神経に炎症が起きる多発性硬化症を患っており、症状の悪化で正社員からパートに転身せざるを得なかった。しかし解雇を恐れ、病気を隠しているという。今は病気を隠し、派遣社員として働くが、疲れがちなため休憩をとると、サボっていると誤解されるという。苦しくても同僚や友人に訴えることができない。難病カフェでは何でも話すことができ、気が楽になったという。
難病患者の交流は定期的ではなく、通常はカフェを貸し切りで行っている。2014年に福岡県で始まったこの取り組みは、すでに日本全国に広がっている。厚生労働省は306種の疾患を難病と認定している。昨年3月末まで、難病患者は約94万人に達している。彼らは国から治療の補助金を受け取っているが、心細い思いをしている。「難病カフェ」はこの空白を補う。彼らは心置きなく病気について語り合い、悩みを打ち明けることができる。
患者のメンタルケアについて、日本の多くのがんセンターも相談を受け付け、支援を行っている。国立がん研究所は、がんで不安になり、情緒不安定になり、睡眠が取れず食欲が出ない場合は、メンタルケアの専門家に助けを求めるよう提案している。本紙記者は静岡がんセンターを取材したことがあるが、そこでは患者がリラックスしメンタルケアを受けられる専門的な部屋があった。がん患者が情緒と健康を管理し、順調に治療を受けられるようにするため、日本の一部病院は不定期的にがん患者の交流会を開いている。同じ病気の患者と家族が集まることで、悩みを気軽に打ち上げ、経験について話すことができる。このような交流会には、専門的な医療スタッフが必要だ。患者が必要であれば、専門的な支援を行える。主催者側も、一般人の集まりと同じような雰囲気を作るため、お菓子や飲み物を準備し、リラックスし交流できるようにしている。また病院側は講座を開き、がんの知識を伝えることで、患者の理解を促進し、治療期間中に最良の精神状態を維持できるようにする。また家族も患者を理解し、治療に協力することができる。
(チャイナネット)
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