(資料写真、ネットより)
新華網北京1月16日(劉秀玲)かつて絶滅の危機に瀕した「東方の宝石」と呼ばれるトキが科学研究員の数十年にわたる救護と保護を経て、再び繁殖し始めた。『毎日新聞』は15日、中国から当初、日本に寄贈されたトキ5羽を代々にわたって繁殖させ、日本にいるトキの数は現在、382羽(このうち、野生は204羽、人工飼うのは178羽)に達すると報じた。2008年に中国から贈られた一対のトキは韓国でも171羽に増え、今年はトキを初めて野外に放つ計画が進められている。
一方で、日本と韓国両国のトキはすべて「中国の血統」で、血縁関係の遠いトキの個体を加えることが両国におけるトキ保護の当面の急務になっている。ある日本の研究者は似通った遺伝子が当面のトキの繁殖成功率を低下させる重要な原因とされ、且つ鳥インフルエンザ、又は環境の急激な変化への対応が難しくなる恐れがあると考えている。このため、3カ国で相互にトキを交換し、遺伝子の多様性を高めることを提唱している。
2012年から、中日韓の3カ国で2年ごとに「中日韓トキ国際会議」を開催し、トキの保護と繁殖について討論している。2016年12月、日本の新潟県で開かれた第3回トキ国際会議で、日本の山階鳥類研究所の山岸哲名誉所長は「トキを移動させずに、受精卵を交換するだけでも効果があるはずだ。」と提案した。『毎日新聞』は当時、会議に出席した中国国家林業局代表も積極的な反応を示したと報じた。
野生のトキは一度は絶滅が確認されたが、1981年に中国の科学者が陝西省洋県で、7羽のトキを発見し、これを基に一代一代のトキを繁殖させてきた。中国の野生のトキの数量は現在、約1,800羽、人工飼うのも約700羽に上る。トキは中日両国の人民が愛護する「縁起の良い鳥」で、中日友好の象徴とみなされている。
(新華社より)
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