これは私の中国国家主席の身分でのスイス初訪問であり、新世紀以降の中国国家元首による初のスイス公式訪問でもある。
訪問期間中、私はスイス連邦委員会や連邦議会の指導者と会談・会見し、社会の各界と幅広く接触して交流を行う予定だ。また、ダボスへ赴き世界経済フォーラム2017年年次総会に出席し、ジュネーヴの国連機関とローザンヌの国際組織本部を訪問することになっている。
(一)中国・スイス両国の交流と協力の歴史は長い。
中国・スイス両国は異なる社会制度、異なる発展段階、異なる大きさの国家における友好協力の手本だといえる。これは両国人民が互いに友好的な感情を抱いたためで、更には双方がそれぞれが選んだ社会制度や発展の道を互いに尊重し、平等な待遇、革新・ウィンウィンの協力の精神を受け継ぎ、二国間関係を発展させたことによるものだ。
当面の国際情勢は復雑で変化が激しく、世界経済の回復力が乏しい背景のもと、中国とスイスが手を携えて協力し、イノベーション戦略パートナーシップを全面的に深化させることは、両国人民に幸福をもたらし、中欧関係の発展を率先して推し進めることができ、また当面の国際関係の安定的な発展や世界経済の回復、貿易の自由化のために積極的に貢献することができるだろう。
(二)スイス・ダボスは世界に名高い都市だ。
特に、国際金融危機の発生以来、世界経済フォーラムの年次総会は、各当事者が衆人の英知を集めてより大きな成果を得て、対話・協力を行うための重要なプラットフォームになっている。 中国は一貫して欧州諸国を含む世界各国と共に、世界の発展が直面する課題の対処を探し求めてきた。我々は外部環境の変化や中国の経済発展の新常態に主動的に適応し、革新、調和、グリーン、開放、共有の発展理念を導きとして、供給側構造改革を推進し、成長の新エネルギーを育み、肯定的な効果を得てきた。中国は世界経済の成長のために巨大な市場空間を提供し続け、引き続き各国の投資が盛んな場所となり、各国人民の福祉を増進し続けるために貢献していくだろう。
(三)ジュネーヴは近現代国際関係史において一挙手一投足が全体に影響を及ぼす地位をもっている。
1971年に中国は国連の合法的な議席を回復し、ジュネーヴにある国際機関に復帰してから、平和、安全、発展、人権、社会などの各分野のガバナンスに深く参与し、人類の平和と発展という崇高な事業のために独自の貢献を行ってきた。 今回私がジュネーヴの国連欧州本部を訪問するのは、各当事者と歴史を振り返り、各当事者が公認する外交理念を発揚し、人類運命共同体という重大な命題の構築を探索して、よりすばらしい世界を築き、各当事者の御意見を拝聴したいからなのだ。 中国と世界保健機関(WHO)との協力は、中国の衛生と健康事業のレベルを高め、世界の衛生事業にも貢献した。 中国は一貫してオリンピック競技大会の積極的な支持者であり参与者だ。 私はスイスで当事者の方々と共に協力を討議し、共に革新を論じ合い、中国・スイスの関係、中欧関係、中国と国連の関係そして中国とオリンピック競技大会の関係が、新たな一年においてよりすばらしい発展を迎えることを推進できるよう期待している。
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