日本政府は、明仁天皇退位後の呼称を「上皇(太上天皇)」とする方向で検討に入った。皇族としつつ皇位継承権は付与しない方針で、公務など活動のあり方が焦点となる。日本メディアが伝えた。
皇太子の即位後、皇位継承順位1位となる秋篠宮は「皇太子」の待遇とすることも検討。政府は皇室予算の見直しも含め、20日召集の通常国会に提出する退位関連法案に盛り込む見通しだ。
明仁天皇が「上皇」となれば、1817年に退位し上皇となった光格天皇以来となる。
現行憲法下で天皇が生前に退位した例はなく、退位後の身分や呼称、活動の範囲をどう規定するかは政府の有識者会議(座長・今井敬経団連名誉会長)の論点の一つだ。歴史上、退いた天皇が上皇として権力を握り、院政の弊害が生じた例があるためだ。
有識者会議が2016年11月に専門家に聴取した際、呼称は「太上天皇」や「上皇」とするのが望ましいとの意見が相次いだ。政府関係者によると、一般的になじみの深い略称「上皇」を用いる案が有力視されているという。日常生活に必要な費用は皇室予算から支出。
天皇退位後の活動のあり方は、専門家の間で意見が分かれた。自身の裁量に委ねるべきだとの意見がある一方、象徴としての権威が二分しないよう活動を抑制すべきだとの意見もあった。退位に伴う儀式やその後の住居の問題と合わせ、与野党協議と並行して検討を進める。
皇太子の即位に伴い、秋篠宮家を皇太子一家と同様の待遇とすることも検討する。
(チャイナネット)
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