新華網ロサンゼルス1月4日(記者/郭爽) 米航空宇宙局(NASA)がこのほど発表した資料によると、具体的な研究プロジェクトに対する政治的要素は確定できないものの、さまざまなプロジェクトのうち、火星上陸や深宇宙探査、地球科学観測等が今年の主要ミッションとなる見込みだ。
このうち、米国は2030年頃に実施する計画の火星有人探査を特に重要なミッションとしている。今年夏から、火星有人探査計画のための宇宙飛行士の訓練を実施する。
ハッブル宇宙望遠鏡の後継機であるジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は、現時点で開発済みの最大の宇宙望遠鏡となる見込みで、投資総額は約87億米ドルだ。今年ジョンソン宇宙センターに輸送されて試験を行い、2018年10月にフランスに属するギアナクールー宇宙センターから、欧州のロケット、アリアン5で打ち上げられる計画だ。
打ち上げられてから約20年が経つ土星探査機の「カッシーニ」は、2016年末に最終段階に入った。今年4月、「カッシーニ」はミッションの最終章である近距離での土星観測に入り、最終的には9月15日に土星の大気圏に突入し、その歴史的な旅を終えることになっている。
広域赤外線探査望遠鏡は2016年から正式に使用が開始されており、研究員によるダークエネルギーやダークマターの秘密解明、宇宙の進化の研究、太陽系外の新たな世界の探査、存在するかもしれないハビタブル惑星の探索を助けるものとなる。
地球低軌道では、国際宇宙ステーションが依然として重要な実験室となっている。今年2月、宇宙飛行士のペギー・ウィットソンがこの軌道実験室を2度指揮する初の女性宇宙飛行士となる見込みだ。すべてが順調に進めば、ミッション終了時に、ウィットソンは宇宙空間での滞在期間が最長の米国人宇宙飛行士となる。
NASAは今年、ボーイングやスペースXとの提携を継続し、商用有人宇宙輸送システムの最終段階の作業完了を加速させる。しかし、今年実施する計画だった初の商用有人宇宙船の打ち上げは、現在2018年に延期されている。
地球科学観測の分野では、NASAは今年、国際宇宙ステーションに2つの地球観測設備を打ち上げる計画だ。
今年、宇宙飛行士は国際宇宙ステーションで中性子星観測装置の設置を行い、2018年にこの装置を使用し、初めて深宇宙でX線の宇宙通信技術実験を行う計画だ。
(新華社より)
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