中国国務院はこのほど、「十三五(第13次5カ年計画期、2016-2020年)国家情報化計画」を発表した。
国家情報化計画は、2016~2020年の「十三五」期間における国の計画体系にとって重要な構成部分となるもので、各地方や各省庁が情報化を進める上での指針となるものでもある。同計画の概要については次の通り。
■「十三五」期間は、情報化によるイノベーションの本格推進や競争力向上に向けた新成長エンジンを創出するための重要な戦略的好機であり、中国がインターネット大国からインターネット強国に転換し、グローバルリーダーに成長する重要な時期でもある。情報化と経済社会を融合し緊密に連携させ、新たな情報革命の波に自発的に順応し、これをリードしていく必要がある。
■「五位一体」(経済、政治、文化、社会、環境)の国家建設と「4つの全面」(小康社会の全面的実現、改革の全面的深化、法による国家統治の全面的な推進、全面的な厳しい党内統治)戦略を柱に据え、革新、調和、グリーン、開放、共有という発展理念を確立する。
■コア技術の強化、情報化の発展に注力、情報化の活用レベルの向上、情報技術の普及推進により、サービス経済の高度化と暮らしの改善につなげる。改革の深化に注力し、全面的な小康社会の確立を強力に後押しする。
■2020年までに、「数字中国」(デジタル チャイナ)の建設で著しい成果をあげ、情報化力を世界トップレベルに向上させる。コア技術の自主開発とイノベーションの創出をめざし、情報インフラを世界トップレベルに向上させ、情報化の発展環境の最適化を図る。情報技術と経済社会の発展の深く融合させ、デジタル化によるメリットを社会全体に享受させる。
■イノベーションの創出、均衡 調和の促進、グリーン 低炭素の支援、開放 協力の深化、共有 共同建設の推進、リスク防止を6つの柱に据える。
■先進的な情報技術と産業生態系の構築、ユビキタスによる先進的な情報インフラシステムの構築、一元的にオープン化されたビッグデータシステムの構築、融合とイノベーション型の情報経済システムの構築、良好かつ高効率の国家統治体系の構築、サイバースペース管理システムの整備、ネットワークセキュリティシステムの健全化など10分野の課題に取り組む。
■次世代情報ネットワーク技術の開発、「北斗」衛星測位システムの実用化、データ資源の共有化とオープン化、「インターネット+政務サービス」の推進、「美しい中国」の情報化促進、情報化による貧困支援、新型スマートシティの建設、インターネット上のシルクロード建設の推進、インターネット文化の繁栄促進、オンライン教育の普及など12項目に優先的に取り組む。
■法整備や投融資ルートの開拓、財政 税制面での支援拡大、人材育成の強化、インフラ環境の最適化など6分野の施策を推進する。
(チャイナネット)
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