:
放射能汚染水を遮断し難い「凍土壁」、日本は全面的な凍結を続行
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-12-28 16:17:13 | 新華網 | 編集: 郭丹

    新華網北京12月28日(記者/劉秀玲)東京電力が福島第一原発周辺に設置した「凍土遮水壁」(以下・凍土壁)は地下水の流出を効果的に防止できないとして、日本原子力規制委員会は26日、「凍土壁」は「効果なし」と判断した。一方で、同委員会は東電がまだ凍らせていない他の土壌でこのプロジェクトの実施を許可している。

   【遮断効果は僅かだ】

   2014年6月、東電は凍土壁を設置し、原発周辺の土壌を凍らせて地下水の流出によって汚染水が排出されるのを防止しようとした。凍土壁は長期的な使用例がないため、この措置は使用当初から疑問視されていた。『朝日新聞』の報道は東電と原子力規制委員会が26日に行われた会議で、凍土壁の実質的な効果が当初の予測通りではないことが確認されたと指摘している。一方で、原子力規制委員会はこの数カ月は原発周辺の降水量が少なく、地下水の水位も元々、低いうえに、凍土壁のその手前でもポンプなどで地下水の汲み上げ作業が行われてきた。このため、汲み上げる水の量が減少した原因がすべて凍土壁にあるのではなく、「たとえ効果があっても、その効果は限られている。」と主張している。

   【全面的に凍結する】

   凍土壁に効果が限られていることを認めたものの、日本原子力規制委員会は山側に凍土壁を全面的に設置するという東電の要望を許可した。東電は10月、海側の凍土壁の凍結は完了したと発表したが、山側の5カ所の長さ約32メートルの土壌は(まだ)凍結されていない。原子力規制委員会は以前から凍土壁を全て閉合した後、原発付近の地下水の水位が急激に降下して高濃度汚染水が排出されることを懸念し、慎重な姿勢を示してきた。一方で、規制委員会は凍土壁の地下水遮断効果に限りがあることを考慮し、たとえ山側の凍土壁を閉合しても、地下水の水位が大きく変化することはなく、危険は少ないと認識している。

   規制委員会の許可を得た後、東電は早ければ来年初めにこれらの5カ所の土壌の凍結作業を開始する。だが、土質工学に詳しい京都大学の嘉門雅史名誉教授は『朝日新聞』の取材に次のように指摘した。地下にはパイプラインが数多く埋設されており、パイプラインの周囲を凍らせることは難しいはずだ。「一カ所を掘るだけでもいいので、東電は凍土壁の最底部を掘って凍結状況を確認すべきだ。何の検査も行うことなく、ただひたすら凍らせることには問題がある。」

 

(新華社より)

 

推薦記事:

不完全な「和解」:安倍首相、真珠湾訪問へ 謝罪はせず

日本、新部門を設置し東南アジアの海上警察の「後ろ盾」に

安倍氏の歴史的な真珠湾訪問、隠された狙いとは?

 

新華網日本語

放射能汚染水を遮断し難い「凍土壁」、日本は全面的な凍結を続行

新華網日本語 2016-12-28 16:17:13

    新華網北京12月28日(記者/劉秀玲)東京電力が福島第一原発周辺に設置した「凍土遮水壁」(以下・凍土壁)は地下水の流出を効果的に防止できないとして、日本原子力規制委員会は26日、「凍土壁」は「効果なし」と判断した。一方で、同委員会は東電がまだ凍らせていない他の土壌でこのプロジェクトの実施を許可している。

   【遮断効果は僅かだ】

   2014年6月、東電は凍土壁を設置し、原発周辺の土壌を凍らせて地下水の流出によって汚染水が排出されるのを防止しようとした。凍土壁は長期的な使用例がないため、この措置は使用当初から疑問視されていた。『朝日新聞』の報道は東電と原子力規制委員会が26日に行われた会議で、凍土壁の実質的な効果が当初の予測通りではないことが確認されたと指摘している。一方で、原子力規制委員会はこの数カ月は原発周辺の降水量が少なく、地下水の水位も元々、低いうえに、凍土壁のその手前でもポンプなどで地下水の汲み上げ作業が行われてきた。このため、汲み上げる水の量が減少した原因がすべて凍土壁にあるのではなく、「たとえ効果があっても、その効果は限られている。」と主張している。

   【全面的に凍結する】

   凍土壁に効果が限られていることを認めたものの、日本原子力規制委員会は山側に凍土壁を全面的に設置するという東電の要望を許可した。東電は10月、海側の凍土壁の凍結は完了したと発表したが、山側の5カ所の長さ約32メートルの土壌は(まだ)凍結されていない。原子力規制委員会は以前から凍土壁を全て閉合した後、原発付近の地下水の水位が急激に降下して高濃度汚染水が排出されることを懸念し、慎重な姿勢を示してきた。一方で、規制委員会は凍土壁の地下水遮断効果に限りがあることを考慮し、たとえ山側の凍土壁を閉合しても、地下水の水位が大きく変化することはなく、危険は少ないと認識している。

   規制委員会の許可を得た後、東電は早ければ来年初めにこれらの5カ所の土壌の凍結作業を開始する。だが、土質工学に詳しい京都大学の嘉門雅史名誉教授は『朝日新聞』の取材に次のように指摘した。地下にはパイプラインが数多く埋設されており、パイプラインの周囲を凍らせることは難しいはずだ。「一カ所を掘るだけでもいいので、東電は凍土壁の最底部を掘って凍結状況を確認すべきだ。何の検査も行うことなく、ただひたすら凍らせることには問題がある。」

 

(新華社より)

 

推薦記事:

不完全な「和解」:安倍首相、真珠湾訪問へ 謝罪はせず

日本、新部門を設置し東南アジアの海上警察の「後ろ盾」に

安倍氏の歴史的な真珠湾訪問、隠された狙いとは?

 

010020030360000000000000011100531359387631