日本の広告大手である電通は、社員に長時間の残業を強い、24歳の若い女性社員を自殺に追いやった。「労災」に認定されたこの過労死事件によって、電通は世論の非難の的となっている。
ブルームバーグは11月19日、外界の圧力から電通は、同社の厳しい社訓「鬼十則」の見直しをすると報じた。「仕事は生命より重い」といった観念は見直され、過労死を引き起こす重圧的な雰囲気は改善されるだろう。
電通は1906年創業の広告界の巨頭である。全国に5万人近い社員を抱える。2015年のクリスマス、入社半年足らずの若い女性社員、高橋まつりさんは、過度な量の仕事からうつ病にかかり、宿舎で自殺した。この事件に対し当局は、超過労働による過労死と認定。労働法の規定では毎月の残業時間を最高で70時間と定めるが、高橋さんは2015年10月から、月当たり平均残業時間が100時間を超えていた。労働局は「過重労働撲滅特別対策班」を設置し、今年10月中旬から電通に対し「臨検」を始めた。11月7日、対策班は電通本社と子会社2社に大捜査を展開。書類を強制押収した。
日本のある分析によると、電通には「鬼十則」という厳格な社訓がある。社員は仕事を命より重要なものであると教えており、その中の1条には「仕事は放棄するな。目標を達成するまで死んでも手放すな」とある。このような高圧的な労働の雰囲気こそ、過労死の根源なのである。ブルームバーグは、現在の世論環境が電通に大きなプレッシャーを与えており、今後の社員手帳には「鬼十則」は削除されるだろうと報じている。
(チャイナネット)
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