第2回中国言語試験・評価国際シンポジウムで発表された情報によると、国家英語能力基準の研究が初歩的に完了しており、中国英語能力等級基準が2017年に発表される見通しとなった。これは中国の各教育段階の英語教育・学習・試験を評価する能力基準だ。人民網が伝えた。
中国教育部(省)の林蕙青副部長はシンポジウムで、「教育部が集めた国内外の100人以上の専門家・学者の2年間に渡る努力により、中国の外国語能力試験・評価体制の建設に大きな成果があった。中国英語能力等級基準は、中国の各種英語試験の基準差、教育と試験の目標の乖離、各段階の教育目標の非連結性などの問題解消を促し、英語教育の一本化と各種学習成果の融合を実現する」と指摘した。
中国英語能力等級基準はリスニング、会話力、リーディング、作文などの技能への要求を明らかにするほか、「運用能力」の基準を設ける。これは英語教育による学生の実際の運用能力、文化的意識、文化を跨ぐコミュニケーション能力の育成の促進を目的とする。同基準にはさらに、翻訳・通訳能力基準が含まれる。これは海外の言語能力基準の中では稀であり、国内外の言語能力基準の空白を補うことになる。
ブリティッシュ・カウンシルのViven Berry上席研究員は、「これは素晴らしいことだ。中国が短期間内に国内外のトップクラスの専門家を集め、順調に取り組みを進められたことは尊敬に値する。当方は教育部入試センターの専門家と、同分野の研究を実施することに期待している」と話した。
米TOEFL専門家委員会のAlister Cumming教授は「中国は『中国英語能力等級基準』の研究に力を注いでおり、これは非常に印象的だ。この基準は『ヨーロッパ言語共通参照枠』や世界のその他の英語カリキュラム・基準を含み、その範囲を超えているほどだ。基準統一には、各学習段階の教育目標や結果などを整理できるという大きなメリットがある。また、効果的な試験・評価方法を採用することで、教育と学習を促すことができる。これらの基準を具体的なカリキュラムや効果的な試験ツールとすることで、各地域・各民族の多元的な需要を満たすことができる」と述べた。
(人民網日本語版)
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