ここ数年にわたりビッグデータ技術や「インターネット＋（プラス）」、スマート製造が中国経済の質と効率の向上やモデル転換 高度化につながる新たなエンジンとなり、その動きは加速している。
34歳の潘さんはトラック運転手として2日前に小型家電製品を広州から貴陽まで運び、今は30トンの鉱物片を広州へ運ぶところだ。わずか1日で復路の積荷を受注し、晴れやかな気持ちになった。
「運転手が積荷を探すのは難しく、荷主がトラックを探すのも困難」。これは貨物輸送業界に昔から存在する問題で、統計によると、中国の大型トラック業の85％以上が個人事業主で、長期平均空積み率は40％に達する。トラック運転手は大量の時間を積荷の待ち時間と仕訳に浪費してきた。
潘さんが2年前に登録した携帯電話サイトの「貨車幇」は、運転手と荷主が同時にオンライン上で相対する貨物輸送取引プラットフォームだ。荷主は地図をみて近くにいる運転手を探すか、貨物や受注者待ちの情報を発信。一方の運転手も積荷探しの難題を解決できる。
この小さなアプリケーションの機能は大きい。記者の調べによると、発信される貨物情報は毎日500万件近くに上り、トラックの空積み走行距離は約1000万キロメートル減少した。2015年には、燃油500億元分のエネルギーを節約し、2700万トンの炭素排出を削減したという。
ミニアプリが機能を発揮するにはビッグデータが必要で、「貨車幇」は貴州省のビッグデータ資源を頼っている。貴州省では2014年以降、、ビッグデータ開発の積極的検討と立体的推進に取り組み、中国で最初に国家ビッグデータ＜貴州＞総合試験区の建設を許可された。
中国西南地方の貴州省がビッグデータを勢いよく発展させるなか、東北地方の伝統的工業拠点にある老舗企業、瀋陽机床集団は「スマート製造」のスムーズな軌道に乗った。瀋陽机床集団本社のモデル作業場にはインターネットとサーバでつながれた30数台のi5スマート工作機械があり、管理者はアプリに登録するだけで作業場内にある全ての工作機械の運行状況を把握できる。
この「作業場スマート管理システム」モジュールを設置すれば20数人分の仕事が代替可能となり、作業計画、生産調整、設備管理、コスト計算がデータ収集 分析 応用によって行われる。管理コストが圧縮され、生産効率は約30％上昇する。
実際にインターネット技術は、生産 供給チェーンの各段階で情報コミュニケーションコストを大幅に引き下げた。新しい生産方式を組めるようになり、余分な中間工程が減ることで生産効率が上がった。
中国政府は2016年、「国家情報化発展戦略綱要」、「中国製造2025」、「ビッグデータ発展促進行動綱要」などを相次いで打ち出し、デジタル経済の成長を政策と技術面で支えている。
今年9月に開かれたG20杭州サミットで、中国は初めて「G20デジタル経済発展と協力イニシアティブ」を中心となって起草。それを通じ、デジタル経済は参加国のイノベーション成長方式や経済の新エンジン注入のコンセンサスとなった。
（チャイナネット）
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