日本の公益社団法人「服飾文化研究会」が8日、北京にある中国婦女児童博物館を訪れ、2着の着物を寄贈しました。同研究会は寄贈の目的を、日本へ伝えられた中国文化に対する感謝の意を表すためとしています。
寄贈されたのは2着の婚礼用の着物です。一着は繻子地に錦織と刺繍が施された正絹の打掛で1960年代に着用されたものです。襷文や菱文、丹頂鶴の意匠のほか、中国由来の蜀江文や鳳凰があしらわれています。
もう一着は黒地の引き振袖で、1930年代のものです。観世水に千羽鶴の紋縮緬地に松竹梅や飛び鶴といった縁起の良い模様のほか、中国を代表する花の一つでもある牡丹がデザインされています。
服飾文化研究会の渡邊チヱ会長は、デザインだけでなく「織り」や「染め」、刺繍などの技術も元は中国から伝えられたものだとして、「生まれて初めて中国を訪れることができ、感動している」と語りました。
渡邊会長はまた、「今回の着物の寄贈を通して、中国文化が日本でずっと大事にされているのだということを、より多くの中国人に教えたい」との考えを示しました。
中日の若者たちの文化交流を促進するため、「服飾文化研究会」の代表団は、滞在中に北京語言大学と北京外国語大学で着物ショーや試着会を行う予定です。
(中国国際放送局)
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