新華網北京10月27日（記者/王珊寧）「都市個性化文学の旗手」と称される日本の人気作家、阿部和重さんがこのほど、北京三聯書店でトークイベントを開催し、中国の著名な学者、止庵さんとともに、新書『ニッポニア・ニッポン』及び中日の文学作品について歓談した。北京の文学愛好家らは有名作家との交流を楽しんだ。
今年10月、人民文学出版社は阿部和重さんの純文学作品『ニッポニア・ニッポン』中国語版を出版した。阿部氏は次のように指摘した。日本は現在、自宅にひきこもる青少年が日々、増加するという深刻な社会問題を抱えている。彼らは社会生活に参加することを望まず、毎日、家の中でパソコンや漫画を見たり、ゲームで遊び、学校にも行かず、仕事もしていない。この作品の主人公の青年はひきこもりで、現代の大都市で自分の場所を探すことができず、はるか遠くのトキというイメージに思いを託している。このような幼稚で、反逆的な感覚は中日両国の若者の中に見えているため、中国の読者からも共感を得ることだろう。
『ニッポニア・ニッポン』について、阿部氏はこの小説は「中国への返礼」だとしている。阿部氏は「当時、中国は日本にトキを贈り、今回は私が『ニッポニア・ニッポン』という作品を中国に届けたい。私はこの作品をトキを日本に寄贈してくれた中国への返礼だと考えている。」と語った。
阿部和重さんは現代日本の実力派の純文学作家で、一部の評論家は三島由紀夫、大江健三郎に続く最も有望な日本人作家と評価している。
（新華社より）
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