英調査会社ミンテルが発表した最新の市場リサーチ報告書によると、アジアの消費者は現地ブランドのコストパフォーマンスが国際ブランドを上回ると考えている。中国市場では、アジア製スキンケアブランドの販売が西側ブランドを上回っている。
ミンテルは20-49歳の3000人の女性消費者を対象にオンライン調査を実施。報告書によると、百雀羚日化公司や上海尚美化粧品公司のような中国化粧品メーカーは、市場マーケティングと販売網に巨額の投資を行い、市場シェアを拡大している。
日本化粧品メーカーは若い女性消費者による市場に照準を合わせ、新ブランドを発売している。日本の人口減や韓国化粧品ブランドの進出を受け、日本化粧品業界の競争が激化している。
資生堂は今年9月、20代の若い女性向けにファッションと芸術をインスピレーションとするコスメブランド「Playlist」を発表した。同ブランドは主にオンライン販売されるほか、第3者を介して販売される。資生堂はさらに、新ブランドがメイベリンに代わり、東京ファッションウィークの公式スポンサーになったと発表した。
コーセーも今夏、リピート率の高い女性消費者向けにコスメブランド「ヴィセアヴァン」を立ち上げた。価格は割安で、主に化粧品店で販売されている。「ヴィセ アヴァン」は「ヴィセ」の新ラインで、商品価格は4.78ドルから12.43ドル。
ミンテルは、韓国製化粧品がアジア化粧品業界で主導的な地位を占めているとした。調査によると、消費者の33%が過去6ヶ月内に韓国ブランドの化粧品を購入しており、中国ブランドは23%、日本ブランドは18%、フランスブランドは11%。
フェイスパックの人気が近年高まっており、クレンジング剤に次ぐ人気となっている。調査対象となった3000人の女性消費者のほとんどが、過去6ヶ月内にフェイスパックを購入していた。
中国のスキンケア市場の売上は2015年末に910億ドル超(136億5000万ドル)に達した。ミンテルは今後5年間で同市場の売上が1580億元(237億ドル)に達すると予想した。
韓国化粧品大手のアモーレパシフィックはさらに事業を拡大し、中国とマレーシアに2種類の新ブランドを導入した。
同社のコスメブランド「Hera」は今年7月、北京に専門売場を設けて中国に進出した。同社は、エアクッションで有名な「Hera」は中国で一定の知名度と、多くの忠実な消費者を手にしているとした。同社のデータによると、「Hera」の商品の67%が韓国の免税店で販売されている。
アモーレパシフィックの徐慶培会長兼CEOは、自社をアジア最大の化粧品グループにし、資生堂を追い抜くことを目標としている。
(チャイナネット)
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