中国の資源税改革がきょう7月1日から全面的に実施される。5月1日の増値税改革に続く税制改革の一環で、2010年から段階的に進められてきた一連の資源税改革が全面実施となる。
新華社系の経済紙『経済参考報』が先月30日に財政部と国家税務総局から得た情報によると、資源税改革に係る準備作業はすべて完了し、翌7月1日付けで、資源税の従価税方式への切り替えとともに、水資源税改革(現行の水資源費から水資源税への切り替え)が河北省で先行実施される。今回の資源税改革により、様々な税制改革の成果がもたらされる見通しだとしている。
財政部税政治司の張天犁副司長は30日、「税制改革全体の制度設計を行う上で理想と現実のバランスを考慮した」と説明。今回の資源税改革は、これまでの石炭やレアアースなどに適用してきた資源税制度と同様に、「清費立税」(各種費用の徴収から徴税への移行)に主眼を置くものだと述べた。
試算によると、2015年の全国の石炭関連の各種賦課金の納付額は改革前に比べ366億元減少する一方、資源税は185億元増加と、石炭企業にとって約181億元の負担軽減につながる。資源税と関連費用の負担率は7.95%から5.69%に低下、石炭1トンあたり4.33元の負担軽減となる。モリブデンに従価税方式を適用後、税と費用負担は従来の1トンあたり約10元から5.5元に低下するなど、負担軽減効果は明らかで、鉱物資源企業の経営安定化につながる。
今回の資源税改革は、地方政府に徴税の裁量権を一定程度認めるもので、地方税制における新たな試みでもある。税制面における「許認可権の委譲」という点では、最大規模になるともいわれる。
(チャイナネット)
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