国務院常務会議が14日開かれ、今後2年間をかけ、全国10の省と5つの国家級新区をサービス貿易の革新発展テスト地区とし、サービス貿易の8つの面の制度整備を模索し、段階を追ってサービス業の市場参入基準を緩和することを決定しました。
昨年年初、国務院は『サービス貿易発展の加速に関する若干の意見』を発表、「サービス貿易を大々的に発展させることは、発展空間の拡大と開放のポイントであり、就業率の増加と安定、経済構造の調整、発展の質と効率向上、新しい成長点の創出に役立つものである」と指摘しました。
商務省のデータによりますと、第12次5カ年計画の期間中、中国のサービス貿易はスピード感のある発展を遂げており、交易額は年平均で14.5%の成長を見せており、世界第2位の規模に成長しています。ソフトウェア、技術、文化などの新興サービスの輸出は取引全体のおよそ半分を占めており、対外貿易の新しい目玉とモデルチェンジやアップグレードの新たな起爆剤にもなったということです。
中国はサービス貿易の大国となりましたが、その一方でサービス貿易の弱国でもあります。サービス貿易の赤字は絶えず拡大しており、主なサービス貿易の強国との間には、競争力とレベルにかなり大きな差が存在します。そのため、サービス貿易は依然として中国対外貿易の短所であり、競争力のアップが俟たれるところです。また、クロスボーダーEC取引の発展に伴い、サービス貿易の管理体制と監督管理モデルには変化が起き、新しい制度を作り上げていく必要もあります。
サービス貿易革新発展テスト地区の設置は、2016年構造改革プロセスの重要な一環だといえます。新興サービス貿易輸出の推進と労働集約型サービス貿易輸出の拡大の結合という原則に則り、プロジェクトの請負、デザインコンサルティング、技術譲渡、金融・保険、国際運輸、教育・トレーニング、IT、民族文化などサービス貿易の輸出を中心に拡大をはかります。それと同時に、外国資本や外資系企業による新型サービス貿易領域における模範指導、職業訓練、産業の上下流連動効果などを利用した技術のスピルオーバー効果を幅広く応用し、中国のサービス提供企業の技術レベルやマネジメント手段を高め、サービス貿易の構造を改善することが求められます。
会議ではサービス貿易の革新発展テストについて3つの面からの政策サポート案が提示されました。減税、ベンチャーキャピタルファンドの設立、融資の利便化を通じて、ハイテク技術、付加価値の高い企業のサービス貿易発展を重点的に奨励することなどが上げられ、サービス貿易のレベルアップと構造の改善、対外貿易のモデルチェンジに役立つことが期待されています。
(中国国際放送局)
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