ロシアのラブロフ外相は、日露平和条約の締結は領土問題の解決を意味しないと述べ、日本に対して「北方四島(ロシア名・南クリル諸島)がロシアに実効支配されている現実」を受け入れるよう求めた。日本の加藤勝信内閣官房副長官は、「まったく受け入れられない」と述べた。ロシアのイタルタス通信が27日に伝えた。
ラブロフ外相は26日の記者会見で、「ロシアは日本との平和条約が、領土問題解決の同義語であるとは認めない。これは露日関係を本質的に、そして法的に正常化するため必要な措置だ。日本は第二次大戦の結果、つまり北方四島がソ連の領土になり、ロシアによって実効支配されているという現実を受け入れるべきだ」と述べた。
ラブロフ外相は、「1956年のソ日共同宣言は両国が調印した唯一の文書であり、関連諸島の合意の如何に関わらず、平和条約の締結を最優先している」と強調した。
日本は1855年に締結された日露和親条約を根拠とし、国後、択捉、歯舞、色丹の4島の返還を求めており、これをロシアとの平和条約の締結の条件としている。ロシアは、南クリル諸島は第二次大戦の結果としてソ連領になっており、異論の余地なき主権を持ち、関連する国際法と文書が根拠としてあると主張している。
(チャイナネット)
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