中国にとって今年は、世界保健機関(WHO)が策定する「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」の加盟国になって約10周年。中国初の「たばこ規制計画(2012—15)」が終了した年でもある。そんな中、「中国たばこ規制観察2015——民間の視点」がこのほど、北京で発表され、「計画が制定していた目標は達成されていない」との見方が示された。例えば、男性の喫煙率は高止まりし、喫煙者数やたばこの消費量も増加している。人民日報海外版が報じた。
「計画」では、成年の喫煙率を10年の28.1%から、15年には25%以下にするというのが目標だった。うち、男性は効果的に大幅に低下させる必要があった一方、女性は元々低かった割合を維持するか、少し低下させる目標だった。しかし、「15年中国成人喫煙調査報告書」によると、中国の15歳以上の成人の喫煙率は27.7%。うち、男性は52.1%と、高止まりしていた。一方の女性は2.7%で、10年と横ばい。「計画」が制定していた目標には届かなかった。人口増加に伴い、喫煙者の数も1500万人増加し、計3億1600万人となった。
現在、中国全土の18都市が、公共の場での喫煙を禁じる法律・法規を制定しているものの、カバーしている人口はわずか10%程度。また、15年5月の時点で、世界の85の国や司法管轄区で採用されている警告のマークが、中国では採用されていない。
(人民網日本語版)
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