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安倍氏が「三顧の礼」、プーチン氏を日本に招待
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2016-01-29 14:12:57 | チャイナネット | 編集: 吴寒冰

 共同通信社は先ほど、安倍首相が今春ロシアの地方都市を非公式訪問し、プーチン大統領の訪日に向け自ら有利な環境を整えようとしていると報じた。日本は対露外交を担当する政府代表を設け、交渉の姿勢を強めている。EUの対露制裁の延期、国際原油価格の底打ちの遅れを背景とし、日本は国際事業でロシアに友好の手を差し伸べている。しかし安倍首相の「三顧の礼」が、プーチン大統領を動かすことはあるだろうか?

◆安倍首相の「独りよがり」

 今年の先進7カ国首脳会議(G7サミット)は、5月に日本で開かれる予定だ。安倍首相は1月18日にインタビューに応じた際に、G7サミットの開催国としてロシアを訪問するか、プーチン大統領を日本に招待したいと表明した。安倍首相は中東情勢について、「ロシアの建設的な参与が必要だ」と述べた。

 友好の手を差し伸べたあと、安倍政権は積極的な行動を開始した。安倍首相は「準閣僚ポスト」を新設し、ロシアの高官との交渉に当たらせている。日本の高村正彦元外相はロシアの外相と会談した際に、安倍首相のプーチン大統領宛の親書を手渡した。安倍首相は22日、プーチン大統領と約40分の電話会談を行い、早ければ今春にもロシアを非公式訪問するという構想を打ち出した。両国は2月に東京で、外務次官級協議を開くことになった。

 一人だけ乗り気になっている安倍首相と比べ、プーチン大統領は冷静だ。クレムリンの広報当局は、協力を拡大し、個人的な接触を維持し合意を目指すことを願うと述べるに留まった。

◆安倍首相の狙いは「公私混同」

 安倍首相の訪露の理由は堂々たるように見えるが、これは真の目的だろうか?中国社会科学院日本研究所外交研究室長の呂耀東氏は、「安倍首相はG7サミットを利用し、ロシアに餌を投げている。真の目的は北方四島問題の解決、それから国際舞台における発言権の強化だ。国際問題を利用し、自国の問題を解決しようとする狙いがある」と分析した。

 制裁を受けても強硬な姿勢を示し続けているホッキョクグマが、除外された屈辱を忘れ、あっさりG7に復帰することはない。また安倍首相は、民族の強い自尊心を持つホッキョクグマが、「北方四島」問題で譲歩するはずがないことを、おそらく察していることだろう。呂氏は、「ロシアが領土問題で、平和的な交渉に乗り出す姿勢を示すことに期待することしかできない」と話した。

 安倍首相は小賢しい計算をしているが、プーチン大統領にも計算がある。制裁を受けるロシアの政治・経済は、ある程度の苦境に陥っている。日本がロシアに求めるものがあるならば、プーチン大統領も自ずとこれを利用し、経済・貿易のチャンスを模索し、西側の制裁を打破しようとする。呂氏は、「ロシアは安倍首相の狙いをよく分かっている。領土問題は建前に過ぎず、ロシアは機を見て動くだろう」と判断した。朝日新聞は、ロシアが地方都市を会談の場所として提案しているが、これはロシア側の態度を示していると報じた。

◆狙いは空振りか

 安倍首相が一人だけ乗り気になっている両国の首脳会談が最終的に実現されるかについては、多くの不確定な要素が存在する。米国の態度も、その一つだ。米国も機会を借りロシアを抱き込み、朝鮮の核問題で一定の支持を得ようとしているが、日露の過度な歩み寄りを許すはずがない。

 欧米諸国の感情も、安倍首相が注意すべき問題だ。共同通信社によると、安倍首相は「非公式訪問」であることを強調している。これは日本がロシアに歩み寄る印象を与えることで、欧米諸国から反発を招くのを回避するためだ。

 安倍首相の行動には限りがあり、ロシア側の態度も積極的ではない。安倍首相の独りよがりなやり方は外交の手段に過ぎず、この小手先のテクニックがロシアの外交の原則に変化を生じさせることはない。

 

(チャイナネット)

 

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新華網日本語

安倍氏が「三顧の礼」、プーチン氏を日本に招待

新華網日本語 2016-01-29 14:12:57

 共同通信社は先ほど、安倍首相が今春ロシアの地方都市を非公式訪問し、プーチン大統領の訪日に向け自ら有利な環境を整えようとしていると報じた。日本は対露外交を担当する政府代表を設け、交渉の姿勢を強めている。EUの対露制裁の延期、国際原油価格の底打ちの遅れを背景とし、日本は国際事業でロシアに友好の手を差し伸べている。しかし安倍首相の「三顧の礼」が、プーチン大統領を動かすことはあるだろうか?

◆安倍首相の「独りよがり」

 今年の先進7カ国首脳会議(G7サミット)は、5月に日本で開かれる予定だ。安倍首相は1月18日にインタビューに応じた際に、G7サミットの開催国としてロシアを訪問するか、プーチン大統領を日本に招待したいと表明した。安倍首相は中東情勢について、「ロシアの建設的な参与が必要だ」と述べた。

 友好の手を差し伸べたあと、安倍政権は積極的な行動を開始した。安倍首相は「準閣僚ポスト」を新設し、ロシアの高官との交渉に当たらせている。日本の高村正彦元外相はロシアの外相と会談した際に、安倍首相のプーチン大統領宛の親書を手渡した。安倍首相は22日、プーチン大統領と約40分の電話会談を行い、早ければ今春にもロシアを非公式訪問するという構想を打ち出した。両国は2月に東京で、外務次官級協議を開くことになった。

 一人だけ乗り気になっている安倍首相と比べ、プーチン大統領は冷静だ。クレムリンの広報当局は、協力を拡大し、個人的な接触を維持し合意を目指すことを願うと述べるに留まった。

◆安倍首相の狙いは「公私混同」

 安倍首相の訪露の理由は堂々たるように見えるが、これは真の目的だろうか?中国社会科学院日本研究所外交研究室長の呂耀東氏は、「安倍首相はG7サミットを利用し、ロシアに餌を投げている。真の目的は北方四島問題の解決、それから国際舞台における発言権の強化だ。国際問題を利用し、自国の問題を解決しようとする狙いがある」と分析した。

 制裁を受けても強硬な姿勢を示し続けているホッキョクグマが、除外された屈辱を忘れ、あっさりG7に復帰することはない。また安倍首相は、民族の強い自尊心を持つホッキョクグマが、「北方四島」問題で譲歩するはずがないことを、おそらく察していることだろう。呂氏は、「ロシアが領土問題で、平和的な交渉に乗り出す姿勢を示すことに期待することしかできない」と話した。

 安倍首相は小賢しい計算をしているが、プーチン大統領にも計算がある。制裁を受けるロシアの政治・経済は、ある程度の苦境に陥っている。日本がロシアに求めるものがあるならば、プーチン大統領も自ずとこれを利用し、経済・貿易のチャンスを模索し、西側の制裁を打破しようとする。呂氏は、「ロシアは安倍首相の狙いをよく分かっている。領土問題は建前に過ぎず、ロシアは機を見て動くだろう」と判断した。朝日新聞は、ロシアが地方都市を会談の場所として提案しているが、これはロシア側の態度を示していると報じた。

◆狙いは空振りか

 安倍首相が一人だけ乗り気になっている両国の首脳会談が最終的に実現されるかについては、多くの不確定な要素が存在する。米国の態度も、その一つだ。米国も機会を借りロシアを抱き込み、朝鮮の核問題で一定の支持を得ようとしているが、日露の過度な歩み寄りを許すはずがない。

 欧米諸国の感情も、安倍首相が注意すべき問題だ。共同通信社によると、安倍首相は「非公式訪問」であることを強調している。これは日本がロシアに歩み寄る印象を与えることで、欧米諸国から反発を招くのを回避するためだ。

 安倍首相の行動には限りがあり、ロシア側の態度も積極的ではない。安倍首相の独りよがりなやり方は外交の手段に過ぎず、この小手先のテクニックがロシアの外交の原則に変化を生じさせることはない。

 

(チャイナネット)

 

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