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【新華社北京12月9日】オーストラリア、ニュージーランド、米国などの33の国と地域は7日、日本政府に連名で抗議し、日本が国際司法裁判所(ICJ)の中止命令に従わず、南極海域での捕鯨活動を強制的に再開したことに反対した。
オーストラリアのジュリー・ビショップ外相は同日、共同声明で、オーストラリアは日本の捕鯨再開に対し、より一歩進んだ法的措置を講じることを検討していると述べた。
【強烈に抗議】
ニュージーランドのジョン・キー首相は声明で、次のように述べている。マーク・シンクレア駐日ニュージーランド大使は7日、33の国と地域を代表し、日本政府に一通の外交書簡を手渡し、南極海域で捕鯨活動を強制的に再開したことに「強烈に」抗議した。
オーストラリア、ニュージーランド及び米国を除き、33の国と地域はメキシコ、南アフリカ及び一部のEU加盟国も含む。キー首相の説明によると、これらの国は国際捕鯨委員会のメンバーとして、日本が「同委員会の手順及びその科学機関が提起した建議を尊重」すべきだと考えている。
オランダ・ハーグにある国連主要機関の国際司法裁判所は昨年3月、日本の南極での捕鯨活動は決して「科学研究目的」によるものではなく、停止すべきだと裁定した。日本はその後、2014年から2015年にかけて南極での捕鯨活動を一時的に中止した。今年春、日本は国際捕鯨委員会に捕鯨の新計画を申請し、捕鯨数を従来の3分の1に減らすと説明した。
国際捕鯨委員会はこの計画を批准しておらず、日本側に補充資料を提出するように求めた。だが、日本は引き続き資料を提出すると公言しながら、捕鯨再開の準備を密かに進めていた。国際捕鯨委員会の日本代表を務める森下丈二氏は、国際捕鯨委員会の決定に法的効力はなく、日本政府が決定権を握っているという公式な見解を明らかにした。
【法律に訴える】
オーストラリアのビショップ外相とグレッグ・ハント環境相は7日、共同声明でオーストラリアは日本が捕鯨再開を決定したことに深く失望しており、これに対してより一歩進んだ法的措置を講じることを検討していると表明した。
声明は「日本の捕鯨計画で捕獲を(いわゆる研究)方式として挙げていることに科学的依拠はなく、関係する鯨の管理と保護に必要な情報はすべて非殺傷性方式で取得できる。」と主張している。
AFP通信の報道によると、日本の捕鯨は「科学研究」を名目とした商業捕鯨がその実態であり、捕獲した鯨肉が市場と料理店に卸されることは一般的に知られた秘密だ。国際動物福祉基金(IFAW)は、日本の捕鯨新計画では南極海域での捕獲範囲が拡大され、今後12年間に約4,000頭が殺傷されると警告している。
(新華網日本語)
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