日本の大手総合電機メーカーのパナソニックはこのほど、三洋電機のテレビブランドの売却を完了し、長虹が同ブランドの4年間の独占使用権を獲得した。三洋テレビブランドは2008年にパナソニックに買収されていた。業界関係者によると、パナソニックが三洋の家電事業から手を引くのは必然だという。両社の事業には重複する部分が非常に多く、パナソニックが欲しかったのは三洋のリチウムイオン電池やカーナビなどの事業だったからだ。「北京商報」が伝えた。
長虹が発表した公告によると、同社は三洋電機株式会社、パナソニック株式会社と事業継承契約に調印し、三洋とは商標の使用許可契約も結んだ。契約の定めたところにより、長虹は大陸部における三洋ブランドを冠したテレビ製品の排他的権利の被許諾使用者となり、大陸部で三洋ブランドテレビの開発、製造、販売、関連サービスの提供を行う権利を有することになる。契約の有効期間は19年12月31日まで。
パナソニック関連部門の責任者によると、パナソニックと長虹との戦略合意に基づき、長虹は今後も引き続き三洋テレビブランドを保留し、開拓し、向上させることになる。長虹側も、契約調印後に三洋ブランドテレビの大陸部事業を統合し、三洋テレビの既存のルート資源の役割をさらに発揮させるとしている。
パナソニックの三洋買収は08年にさかのぼる。
業界関係者は、「パナソニックが三洋の中国圏でのテレビブランドを長虹に譲渡したのは、パナソニックと三洋は家電事業で重なり合う部分が非常に多いためで、これはつまりパナソニックが家電市場で三洋ブランドを保留する必要性がまったくないことを意味する。パナソニックが三洋を買収した際、欲しかったのは実は家電事業ではなく、三洋のリチウムイオン電池、ニッカド電池、カーナビなどの事業だった。これらは三洋が世界で最も競争力を備えた事業でもあった」と話す。
(人民網日本語版)
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