一方で戦後の日本には、右傾化に反対し、平和憲法および中日友好を守ろうとする、健全な力が常に存在している。日本で最近実施されている戦争に反対し憲法を守る活動により、安倍内閣の支持率が急激に低下し、世論の風向きに変化が生じた。自民党内からも政府に反対する声が聞かれるようになり、野党は一致団結して安倍政権に対応している。しかし残念ながら、日本の識者や中国に親しい政治家の中には、中国は平和的に発展しており、「中国脅威論」は虚構であると言える人がほとんどいない。
我々は、中国の平和的発展という戦略に変化が生じたことはないと説明する一方で、日本が平和憲法を守り、米国の核の保護を受けず、日米安全保障条約を凍結すれば、中国は条件付きで日本が国連の常任理事国入りすることを支持し、他国を説得すると提案してもよい。中国の友好の誠意を感じさせ、日本の平和的発展の明るい前途を見せるのだ。
こうすれば、日本の政局は2つの前途を迎えることになる。一つ目は安倍内閣が裏表のある手法を改め、対中政策の調整に本腰を入れ、現実主義的な外交を推進するという前途だ。二つ目は裏表のある手法を続け、日本人の反対により退陣するという前途だ。新政権が誕生すれば、中日関係の改善の道を歩むことだろう。これは日本が中国との近年の対立で余りにも多くのものを失っており、中国の友好と協力の道を求める声が強まっているからだ。日本のアジアのリーダーという心理にも、調整が生じている。中国の上述した戦略的な措置は、日本の心理の調整を早め、正確な道の選択を容易にするだろう。(筆者:凌星光 福井県立大学終身教授)
(チャイナネット)
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