【新華社北京6月12日】最近、公表された5月の一連のマクロ経済データで、「安定成長」は依然として、現在の中国経済の発展の首要任務であることを示している。
中国政府は今年の国内総生産(GDP)の成長率目標を7%前後に設定し、第1四半期のGDP成長率が7%に降下したことを前提に、第2四半期、さらには上半期のマクロ経済データの主軸になる5、6月の経済データに注目が集まっている。
国家統計局の11日の統計データが、今年1月-5月期に、全国固定資産投資(農家を含まない)の前年同期比の名目伸び率は11.4%で、伸び率は1-4月期比でさらに0.6ポイント減少し、累計投資額の伸び率が前年同期比で11カ月連続で落ち込んだことが示された。
税関総署が先日発表した対外貿易の運行状況から、今年1月-5月期に中国の輸出入総額は前年同期比で7.8%減少し、減少幅は1月-4月期比で0.5ポイント増えたことが示された。
アナリストは次のように分析している。当面の経済停滞による重圧が依然として大きく、中国がモデル転換、構造調整を堅持する決意が揺るがない状況のもとで、経済成長をけん引するのは、消費、投資、輸出の「三台の馬車」を協調して前進させることが求められ、さらには経済の「新常態」において、それぞれに新しい「内包」を与える必要がある。
対外貿易データ実績の不振は、主に外部市場全体の需要縮小に起因しており、国内の要素コストの上昇、企業の融資難航、人民元の実質実効為替レートの上昇、国際バルク品価格の安定の企業予測への影響、内需減少などの要因も輸出入市場の低迷に拍車をかけている。
中国は以前までの高投資、高消費の粗放型経済成長の構図を改め、サービス業主導型の経済構造で産業構造の調整をリードし、新しい消費成長ポイントの育成に向けて尽力することを努力の方向にしているが、中国は依然として質と効果をともに重視した投資が必要になり、安定成長とモデル転換、アップグレードを目指す対外貿易が求められるという見方が一般的だ。
アジア開発銀行中国代表処の高級経済学者、庄健氏は次のように表明した。中国経済の成長モデルは変化しつつあるが、これは陣痛を伴うプロセスであり、同期間は経済の安定成長の勢いを維持するために「三台の馬車」が共同でけん引し、構造調整を行う空間を確保する必要がある。これらの点を観察すると、近年は中国政府が講じる2つの措置に関心が寄せられている。