【新華社北京8月28日】中国北京市の亦創国際コンベンションセンターで25日まで開催された世界ロボット大会2019(WRC)で、中国のロボットベンチャー「クラウドマインド(達闥科技)」の創業者兼最高経営責任者(CEO)の黄暁慶(こう・ぎょうけい)氏が講演した。
黄氏は23日のフォーラムで、人間の代わりに大きな役割を果たす「クラウド・スマート・ロボット」の概念を語り、次世代通信規格「5G」ネットワークがこうしたロボットを人間が作り出す助けになるとの考えを示した。
黄氏は講演で次のように述べた。人間は「生物アーキテクチャー」で、人間が掌握する計算能力は「電子アーキテクチャー」だ。両者の間には大きな違いがあるが、クラウド型の「脳」と安全で効率的なスマートネットワークによって、人間と同じようなスマート・ロボットを作り出すことができる。これらのロボットは丈夫な柔軟関節を持ち、お茶を運んだり、掃除をしたりしてさまざまなサービスを提供する。システムのクラウド・アーキテクチャーにより、多くのロボットに短時間で同様の技能を習得させることが可能で、これによりさまざまな家庭や業界に人間と同等の業務能力やオペレーション能力、柔軟性を持つロボットを提供することができる。
人間はフロントエンドからバックエンドへと移行し、サービスを提供するロボットの管理やコントロール、訓練をする側に回る。人間は体を使う側から頭を使う側になり、そこからまた新たな産業や新たな生活様式が生まれるだろう。ロボットの技能向上に伴い人間が淘汰されるのではなく、人間はこれにより自分が本当にやりたいことができる時間や機会を持つことができるようになる。この構想を本格的に実現させるためには、5Gネットワークの支援が必要だ。5Gサービスは端末から端末の、人工知能(AI)とHI(ヒューマンインテリジェンス)の共存による作業環境を人間に提供することができる。
黄氏は高齢化が進んでいる中国では今後、ロボットが人間に代わって高齢者ケアにあたることが期待されていると述べ、2025年までには高齢者の介護を担う介護支援クラウド・スマート・ロボットを開発したいと語った。(記者/沈氷潔、常博深)
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