【新華社蘭州8月16日】祁連山麓の中国甘粛省張掖市粛南ユーグ族(裕固族)自治県で12日、1匹の負傷したバーラルが救助された。以前には、現地の牧畜民が10匹余りのオオカミに遭遇した映像がネット上で拡散されたこともある。祁連山の環境対策が始まって以来、人々の行動範囲は縮小し、野生動物のためにより多くの生息域が「工面」されている。
バーラルは中国の国家二級重点保護動物。人々は同日、粛南県康楽草原で1匹の負傷したバーラルを発見した。通報を受けた派出所は直ちに警察を現場に派遣し、バーラルを康楽自然保護ステーションに移送して救助した。牧畜作業員が消炎剤を注射したところ現在、バーラルの命に別状はないという。バーラルは回復を待って自然に帰される予定。
甘粛祁連山国家級自然保護区の総面積は198万ヘクタールで、このうち約6割が粛南県内にある。同県は保護区最大の生態資源豊富な地域で、祁連山の環境保護、回復対策の「主戦場」でもある。同保護区の張掖エリアでは現在、対策が必要だった179カ所すべてにおいて整備が完了し、149軒484人の農牧民が保護区の中心地域から移転した。
粛南県環境保護・林業局の王叁俊副局長によると、祁連山生態環境問題の対策を開始した昨年以降、人による野生動物生息地への妨害は減少しており、野生動物の種類や分布範囲は拡大し、チベットノロバ、バーラル、アカシカなど国家一級、二級重点保護動物が頻繁に目撃されている。
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