【新華社鄭州8月7日】中国河南省の洛陽市文物考古研究院によると、同市欒川県の旧石器時代の遺跡「孫家洞」で発見された「ホモ・エレクトスの子供の化石」に関する研究成果がこのほど、中国国家級中心的刊行物「人類学学報」で発表、東アジア地域の古代人の進化の解明のため、新たに重要な証拠を提供した。
発掘プロジェクトのリーダーで同研究院の史家珍院長は、初期段階の推測では、今から約73万~30万年前の欒川ホモ・エレクトスは、すでに現代人と似た成長、発育プロセスや生活史の特性を備えていたと考えられ、欒川ホモ・エレクトスの進化の程度が分かると述べた。
今回の研究は同研究院と中国科学院古代脊椎動物・古代人類研究所の趙凌霞研究員らが共同で孫家洞から出土した古代人の子供の歯の化石に対し行った。
研究員の初期段階の分析では、欒川ホモ・エレクトスの子供の第一臼歯が生える年齢は6歳頃で、第二臼歯が生えるまでの間隔が比較的長い。この2つの生理的特徴は、欒川ホモ・エレクトスの子供の歯の成長プロセスが現代人と類似しているか同じであることを示しているという。
史氏は「古代人類の幼年の化石は非常に希少かつ貴重。歯の成長は、大脳の発育、成長期、学習成長期、寿命、適応性など一連の生命の特徴や生理機能と密接な関係があり、古代人類の独特の成長プロセスと生活史の特性の起源を探る重要な証拠となる」と述べた。
史氏はまた、中国科学院と引き続き協力して、欒川ホモ・エレクトスの子供の年齢をさらに正確に鑑定すると同時に、孫家洞の古代人類の化石が発見された地質年代測定や存在した動物群と生態環境について深い分析を行うと表明。孫家洞のある伏牛山一帯の多くの類似した古代人類の洞窟遺跡についても、全方面から考古学調査や探査を行い、東アジア地域の現代人の起源解明のため、より多くの証拠を提供したいと語った。
当社のコンテンツは著作権法によって保護されます。無断転用、複製、掲載、転載、営利目的の引用は禁じます。
推薦記事:
【映像】中国の考古学者が証明した遣唐使「円仁」の足跡 掘港国清寺