【新華社南通7月24日】中国江蘇省南通市の如東掘港唐宋国清寺遺跡は、1年近くの発掘調査で重要な考古学上の発見が得られた。遺跡からは唐・宋朝時代の複数の建築遺構が見つかり、磁器や紫砂陶器、石刻仏像、銅銭などの文物が出土した。また、最下層の基壇(建物の土台)が唐代末期の掘港国清寺のものであることが確認された。今回の発掘調査は、9世紀の日本の留学僧、円仁の旅行記「入唐求法巡礼行記」に記された「掘港国清寺」が実在したことを初めて裏付けた。
同遺跡は中国の海上シルクロードにおける代表的な遺跡であり、日本の遣唐使の歴史と中日友好交流史の研究で、歴史的、文化的、学術的に重要な意味を持つ。
考古学チーム責任者、南京大学歴史学院の賀雲翱教授
私たちは千年以上前に海を渡って中国を訪れた日本の遣唐使の生活の息吹を感じることができる。日本の高僧、円仁の「入唐求法巡礼行記」で記された生き生きとした歴史について、この場所(遺構)で空間的、物理的な証拠を得ることができた。中国と日本がかつてこのような友好的な交流をもち、密接な付き合いがあったこと。また、当時の中国文化が日本文化全体に与えた影響を、今の時代に生きる私たちは改めて考えることができる。この遺跡は私たちに多くの啓示を与えてくれる。この遺跡を大切に保護し、多くの人に見てもらうことは、東アジア全体、東アジア諸国間の交流、相互協力、平和を推進する上で、とても意味のあることだと思う。(記者/李賀)
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