【新華社深圳８月３日】深圳海創医療と中国医学科学院腫瘤医院放射線治療科が共同開発した人工知能（ＡＩ）輪郭描画システムがこのほど、がん放射線治療でいち早く臨床応用を実現した。がん患者に対し、さらに効率的かつ正確な放射線治療を提供する。
深圳海創医療の研究開発責任者である鄭超氏によると、同システムは中国医学科学院腫瘤医院放射線治療科の専門医の長年にわたる学術研究成果と臨床経験に基づいて構築したものであり、ディープラーニング（深層学習）を採用し、標的部分やリスク臓器の輪郭を描画した大量の患者データを、ニューラルネットワークモデルに学習させ、同モデルを使って新しい患者の標的部分やリスク臓器の輪郭を自動で描くという。
中国医学科学院腫瘤医院放射線治療物理主任の戴建栄氏は、今年４月から関連部門がこのシステムの試用と評価を開始し、６月７日に臨床使用を開始し、現在は成熟期に入ったと明らかにした。
戴建栄氏は「がん患者にとって標的部分やリスク臓器の輪郭描画は非常に重要だ」と語り、放射線治療輪郭描画システムが、医者が放射線治療の標的部分やリスク臓器の輪郭を描くのを助け、中国の放射線治療技術の発展の不均衡と、放射線治療の人員不足などの問題を解決する役割を担うと指摘。同システムが将来的に、さまざまなレベルの放射線治療機関に標準化した臨床サービスと技術支援を提供すると同時に、臨床教育にも利用できるとの見解を示した。
同システムは当面、直腸がんや乳がん、鼻・咽頭がんの三つの疾患のＡＩ輪郭描画ですでに臨床応用されており、今後は他の疾患にも応用される。
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