【新華社東京7月18日】中国で日本語を学ぶ大学生の学習意欲向上と、日本への理解を深めることを目的に、日本経済新聞社などが主催する「第13回全中国選抜日本語スピーチコンテスト」が17日、東京で開催され、中国8カ所で行われた予選を勝ち抜いた16人が持てる力を発揮した。優勝は上海外国語大学の崔玥盈さん、準優勝は広東外語外貿大学の喩敏政さんと北京外国語大学の王菁さんだった。
同コンテストは、5分間のテーマスピーチとその後の質疑応答を通し、発音・イントネーション、文法・語彙、内容・構成、表現能力を総合的に判断する。今回のテーマは「日中平和友好条約締結40周年に思うこと-新しい時代、新しい交流」「AI(人工知能)で私たちの生活はどう変わる?」のいずれか一つ。参加者はそれぞれ、この日のために入念に準備してきた自分のスピーチを、見事な日本語で表現した。
スピーチ後の質疑応答では、シェアリングエコノミーやフィンテック、さらには中米貿易摩擦などの社会や時事問題に対する考えを問うものが出題された。質問内容が事前に知らされていなかったことから、参加者はみな制限時間内に考えをまとめるのに苦戦しつつも、最後は堂々と自分の意見を発表し、会場からは温かい励ましの拍手が送られた。
優勝した崔さんは「AKB総選挙に出ているような気分。ここに立てたことを今でも不思議に思っている。これを糧に日本語の勉強に日々精進していたい。(優勝は)一生自慢できる」と喜びを語った。
日本の独立行政法人、国際交流基金が数年おきに実施している「日本語教育機関調査」によると、中国における日本語学習者数は年々増加し、2015年度調査の時点で95万人を突破、世界でも最大の規模を誇っている。今回のコンテストには中国各地の234校から約1万8千人の日本語を学ぶ大学生が参加し、出場校、出場者数共に過去最多となった。主催者によると、中国の大学の日本語学科では現在、同コンテストに出場し本選で上位入賞することが教育カリキュラムの中で大きな目標となっているという。今回本選に出場した16名は1週間日本に滞在し、要人との面会や企業訪問などを予定している。
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