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SCOエネルギー協力に歴史的チャンス、カスピ海沿岸に世界が注目 社科院白書
jp.xinhuanet.com | 発表時間 2018-06-06 08:49:05 | 新華社 | 編集: 郭丹

 【新華社北京6月5日】中国社会科学院ロシア東欧中央アジア研究所と社会科学文献出版社はこのほど、「上海協力機構(SCO)白書:上海協力機構発展報告書(2018)」を共同発表した。白書は、SCOのエネルギー協力は見通しが明るく、エネルギー協力はSCOの最重要な方向の一つになると指摘。産油国はエネルギー改革の歩調を速めており、世界各国のエネルギー協力に歴史的なチャンスをもたらしている。なかでも、カスピ海沿岸は一つのエネルギー協力市場になると予測している。経済参考報が伝えた。

 報告書は、2001年~2017年には各加盟国の経済が急成長をみせ、貿易規模が急ピッチで拡大し、地域投資も穏やかに推進されたと指摘している。 データをみると、2017年、SCO加盟国(中国、ロシア、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン)のGDP(国内総生産)総額は12兆6300億ドル(1ドル=約109円)で2001年の1兆6700億ドルに比べ8・56倍に拡大した。また、2017年に加盟したインドのGDPは前年同期比7・2%増の2兆4390億ドル、パキスタンは5・3%増の3044億ドルだった。2017年、SCO加盟国6カ国の貿易総額は4兆9千億ドル、2001年は6720億ドルで8・2倍に拡大した。インドとパキスタンが加盟した後、2017年のSCO加盟国の貿易総額は5兆7190億ドルに達している。2017年、SCO加盟国6カ国のFDI(海外直接投資)フロー総額は1787億7100万ドルで2003年の636億9900万ドルに比べ3・8倍に拡大した。

 SCOは今後、地域経済協力を深化させる。白書は、エネルギー協力を例に挙げ、近年来、世界の石油・天然ガスの生産・消費構造がガラリと変わり、エネルギー業界の生産と消費は低炭素化が進み、世界の石油・天然ガス市場の価格メカニズム、貿易構造、政策動向や各社の投資策略に大きな変化が生じ、SCO加盟国の今後のエネルギー協力に深遠な影響を及ぼすと指摘している。 一部の新たな趨勢に注目する必要がある。一、世界石油市場がリバランス化をみせ、石油・天然ガス市場は緩やかに復活してきた。二、世界の石油・天然ガスの生産、消費構造が大きく調整され、大国間競争による政治的枠組みが構築された。三、産油国のエネルギー改革が加速し、世界各国のエネルギー協力の深化に歴史的チャンスを与えている。四、世界のエネルギー構造転換が加速し、エネルギーの低炭素化は石油業界の中長期的発展への大きなリスク要素となった。

 白書は、エネルギー協力はSCOの最重要な方向の一つになると指摘。今後、SCOのエネルギー協力は主に3方面で現れるという。一、石油・天然ガス需給双方の協力を深め、エネルギーの供給安全を保障すること。二、石油・天然ガスの貿易や資源調達分野での協力を深め、共同で価格安全をはかること。三、クリーンエネルギー技術と設備など分野の協力を深め、双方の互恵・ウィンウィンを実現すること。 白書はまた、世界の石油・天然ガス市場でカスピ海沿岸の豊かなエネルギーが周辺国や世界の大国から注目を集めており、自国が主導する多国間または二国間協力メカニズムの構築が相次ぎ、中央アジア諸国との経済、政治、安全や人的協力の強化を目指していることを特に強調した。白書では、カスピ海はエネルギー協力市場になる可能性を示している。

 

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新華網日本語 2018-06-06 08:49:05

 【新華社北京6月5日】中国社会科学院ロシア東欧中央アジア研究所と社会科学文献出版社はこのほど、「上海協力機構(SCO)白書:上海協力機構発展報告書(2018)」を共同発表した。白書は、SCOのエネルギー協力は見通しが明るく、エネルギー協力はSCOの最重要な方向の一つになると指摘。産油国はエネルギー改革の歩調を速めており、世界各国のエネルギー協力に歴史的なチャンスをもたらしている。なかでも、カスピ海沿岸は一つのエネルギー協力市場になると予測している。経済参考報が伝えた。

 報告書は、2001年~2017年には各加盟国の経済が急成長をみせ、貿易規模が急ピッチで拡大し、地域投資も穏やかに推進されたと指摘している。 データをみると、2017年、SCO加盟国(中国、ロシア、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン)のGDP(国内総生産)総額は12兆6300億ドル(1ドル=約109円)で2001年の1兆6700億ドルに比べ8・56倍に拡大した。また、2017年に加盟したインドのGDPは前年同期比7・2%増の2兆4390億ドル、パキスタンは5・3%増の3044億ドルだった。2017年、SCO加盟国6カ国の貿易総額は4兆9千億ドル、2001年は6720億ドルで8・2倍に拡大した。インドとパキスタンが加盟した後、2017年のSCO加盟国の貿易総額は5兆7190億ドルに達している。2017年、SCO加盟国6カ国のFDI(海外直接投資)フロー総額は1787億7100万ドルで2003年の636億9900万ドルに比べ3・8倍に拡大した。

 SCOは今後、地域経済協力を深化させる。白書は、エネルギー協力を例に挙げ、近年来、世界の石油・天然ガスの生産・消費構造がガラリと変わり、エネルギー業界の生産と消費は低炭素化が進み、世界の石油・天然ガス市場の価格メカニズム、貿易構造、政策動向や各社の投資策略に大きな変化が生じ、SCO加盟国の今後のエネルギー協力に深遠な影響を及ぼすと指摘している。 一部の新たな趨勢に注目する必要がある。一、世界石油市場がリバランス化をみせ、石油・天然ガス市場は緩やかに復活してきた。二、世界の石油・天然ガスの生産、消費構造が大きく調整され、大国間競争による政治的枠組みが構築された。三、産油国のエネルギー改革が加速し、世界各国のエネルギー協力の深化に歴史的チャンスを与えている。四、世界のエネルギー構造転換が加速し、エネルギーの低炭素化は石油業界の中長期的発展への大きなリスク要素となった。

 白書は、エネルギー協力はSCOの最重要な方向の一つになると指摘。今後、SCOのエネルギー協力は主に3方面で現れるという。一、石油・天然ガス需給双方の協力を深め、エネルギーの供給安全を保障すること。二、石油・天然ガスの貿易や資源調達分野での協力を深め、共同で価格安全をはかること。三、クリーンエネルギー技術と設備など分野の協力を深め、双方の互恵・ウィンウィンを実現すること。 白書はまた、世界の石油・天然ガス市場でカスピ海沿岸の豊かなエネルギーが周辺国や世界の大国から注目を集めており、自国が主導する多国間または二国間協力メカニズムの構築が相次ぎ、中央アジア諸国との経済、政治、安全や人的協力の強化を目指していることを特に強調した。白書では、カスピ海はエネルギー協力市場になる可能性を示している。

 

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